天職の舞台裏

天職と思って日々仕事をしてますが、その舞台裏で色々考えていること、あるいは水面下でジタバタしてることを書いています。

キャリア棚卸し|2度目の企業知財

キャリア第3期。2度目の企業知財になっていますが、時系列に並べると、こんな感じです。

見習い  1年強 2008年3月~2009年5月

渉外専業 1年半 2009年5月~2010年9月

特許統括 1年半 2010年10月~2012年6月

知財統括 2年  2012年7月~2014年6月

法務知財統括 1年7ヶ月    2014年7月~2015年2月

知財統括  1年4ヶ月   2015年5月~2016年9月

法務知財統括 2016年9月~

5年あまり経った2013年8月に書いたエントリを少しだけ編集して置いておきます。

見習い期間

最初の1年ほどは、企業知財のリハビリと会社という組織での振る舞いのリハビリに、当社独自の事情や作法の習得という感じで正に見習い(様子見)の期間だった。

それでも業務の内容自体は全く新しいものはなくて想像の範囲内でありバリエーションに過ぎないと思えたし、会社組織も未熟なところは多いながら『そういうこともあるだろう』と言える程度のものではあったので、まあなんとかかんとか過ごすことができた。

おそらくは、規模は違えど初職と同じBtoCのメーカーで、しかも電機系ではあるから、知財職のやることとしては概略大差なくて、あとは取り扱う製品の違いによる技術の差というところだったからだろう。

この時期に、初職での上司がやっていたことを思い出して焼き直して当てはめてみたり、事務所時代に散々読んだビジネス書の知識を応用してみたり、色々試行錯誤もしてみた。けっこうこれが役に立ったと振り返ってみて思う。

特許係争にまみれる

その1年ほどの実績と会社の状況によってしばらく渉外専業となり、同時に渉外側の統括職となる。

今振り返ってもこの時期は特許係争がピークで半端ない数の案件が発生し、片付けても片付けても湧いてくるという感じだった。

状況がそんなんだったことと、まだまだ社内での理解が得られておらず、解決に持っていくための社内の調整方法が自分の中で確立する過程で、当然ながら私自身の役員における信頼度は未知数という状態だったため、とりあえず全力疾走せざるを得ず、ひたすら(私生活を犠牲にして)成果を出すことに懸命になっていたと思う。

その過程で、要するに知財部として渉外優先シフトを敷いたために権利化サイドがシステマティックに回っていないのは重々承知ではあったけど、自分の管轄の外でもあり、色々なところに目をつぶっていたと思う。

法務部へ

という中で嵐のような1年半が過ぎる頃には、社外の状況も一段落する様相であったのだが、社内的には色々あってすったもんだの末に法務部と部門統合になった。旧知財部は渉外と商標を手放して特許専業となると同時に私はその全体を仕切るように命じられた。

部門の統合自体には色々と思うところはあったが、知財渉外の仕事自体は、密度の濃い状態で1年あまりを走り抜けてしまったため、正直疲れてきていたこともあったし、飽きてきていたこともあったので、手放すことについてそれほど未練を感じていたわけでもなかった。

ようやくここまでノウハウが蓄積されてきたのに(そしてまだそれを可視化して他人と共有できるところまでできているとはとてもいえないのに)手放して今後の業務がちゃんと回るのか、という懸念はあったけれども(そしてその懸念は杞憂でもなくてまったくうまくはいかなかったのだけれども)。

また、発明の発掘創出から権利化については、色々なところに不備が目立っていたし、その一方で色々な試行錯誤が効果を発揮しだしてきてもいたので、ここで全体を統括して色々手を入れていくのは意義があるだろうと思えた。

特許統括

特許統括の1年半ほどの間に、権利化側の色々なシステムを整え、その上で、特許出願から登録の件数を積み上げてきた。まだまだ足らないところは色々あるけれども、それまで場当たり的で特許事務所にお任せになっていた部分が大きかったところを意思を持って仕組みを作ってきた。

結果的には、この1年半の仕組み作りが、その後知財に渉外と商標が戻ってきてそちらに私自身をシフトせざるを得なくなってからもそれなりに権利化側が回るための基礎作りという位置づけになった。

知財統括|渉外と商標が出戻り

知財に渉外と商標が戻ることになったのは外部要因によっており、それ以外に方法がみあたらなかったのでやむなく全面引き受けた。

担当人数が減った上、業務内容は膨らむ形で戻ってきており、さらに権利化側は精力的に出した時代の中間処理が爆発的に増加してくる期間に当たってしまい、1年ほどは、人手不足に泣きながら仕事を回している有様だった。

そろそろ知財部門としては次に移行すべき段階であることが見えているにもかかわらず着手ができないというもどかしい状況で、解決策として人員の補強を訴え、いったん実現したものの、振り出しに戻る、という悲しい結果になった。

この間に、全社の組織変更の影響でグループ制から課・係制となり、知財と法務は法務部から総務部へ統合され、別の課となることになった。

法務統括

現在進行形なので詳細は割愛するけれど、要するに法務と再び統合して、その全体を統括している現状である。