地元での判例勉強会に出たところ、数年ぶりの再会がありました。最近ドタバタしていたので出席も迷っていたのですが、勉強会の中身も濃いものでしたし、その後の飲み会での話も楽しく、行ってよかったです。
飲み話の中で、ずいぶん色々なことを聞かれたのですが、その中の一つが
知財の特許担当者として必要なことはなんですかね?
でした。こういう問いに対する答えって、その時々の自分が直面していたものに多少左右される傾向があります。その場の勢いでは、
技術的なバックグラウンドがあること
発明者から話を引き出せるコミュニケーション力があること
1と2で具体的な内容を理解した上で、「それって要するにこういうことだよね」と概念化する力があること
と答えたのでした。3については、概念化した上で人に説明できるまで欲しいところではあります。
似たような話を、その昔、特許技術者に必要な素養という形で書いています。
当時は現在の勤務先に転職したばかり。今読み返してみると、特にずれたことは言ってないのですが、法律の知識については頭の中に全く浮かんでいませんでした。弁理士同士での話だったから当然の前提だったのかな? いずれにしても、0として必要な素養ではありますが、あとから十分追いつける話でもありますね。
当時の記事でいう「突っ込む力」はコミュニケーション力として一括りにしても悪くはなさそうです。これに、社内での行動規範というか、行動の傾向予想が絡んできて、突っ込む力が上がるとは思います。
最近思うのは、ベテラン開発者の異動だと、ほぼ1と2は問題ないのですが、3がかなり辛い。エンジニアの現場の仕事ではあまり求められないのかなぁと思います。現場の開発者から、それを纏めるマネジャになれば、中身が具体的にわからない人に説明する必要が出てくるので必須だと思うのですが、上手くできる人はあまり多くないような。経験だけ積めばできるようになる性質のものではないのかもしれません。ではどうしたら身につけることができるのか、というのは現在の課題でもあります。