天職の舞台裏

天職と思って日々仕事をしてますが、その舞台裏で色々考えていること、あるいは水面下でジタバタしてることを書いています。

英語のはなし

最近、息子たちと英語の話になったことをきっかけに、学習法の本を買ってみたりして、久しぶりに英語について考えたので、まとめておきます。

息子たちの英語

息子たち二人とも、比較的英語が好きで得意です。息子1号などは理系にもかかわらず数学や理科より英語の方が出来がよくて受験生時代は苦労したのですが、大学に入ってからは有利なポイントになっています。息子2号は進路決定の年ですが、今のところ第1希望は英語関係の学部らしい。

こう書くと、それは二人ともカナダ生まれのおかげでは、とか言われることもあるのですが、帰国時息子2号はまだ1歳児になったばかりですし、5歳だった息子1号もなんら英語の手当をする余裕がなかったらあっという間に消えましたからね〜。ということで二人とも見事な日本英語です。

小学校に導入されつつあったネイティブ講師による英語授業アシスタントくらいから触れ始め、ふつうに中学で英語の授業、息子2号などは中3まではかなり成績もヤバかった記憶があります。

ある程度好きになってくると、英語で見聞きするにもハードルが下がるらしく、オンラインゲームの実況放送を英語で視聴したり(英語の他はロシア語と中国語しかないとのこと)、ゲームの仲間内で英語チャットをしたり(聞いている限り、チームメンバーも国際色豊か)していて、不自由ないわけではないにしろ、それなりにコミュニケーションは取れていて、そこそこ中継内容の理解もしているという感じのようです。

息子1号は、最近話題のオンライン講座を取ったりしているようで、英語で受講できれば圧倒的に選択肢が広がるのが良いようです。学校の課題に加えてとなると時間的には厳しいようですが。

このあたりの話を聞いていると自分の頃とは隔世の感があり、「時代だなぁ」と思います。

TOEIC?

さて、そんな中で、息子2号は、これまで中・初級者用のTOEICブリッジテストを毎年受けてきた(学校で一斉受験)のですが、今年はTOEIC本体を受けるそうで、勉強方法を聞かれたりしていますが、あれってもろにビジネスシーンだし、これまで受けたことがない高校生が何点くらいを目指したらいいのかもよくわからない。

www.iibc-global.org

息子1号は、大学入学にあたって受験必須(英語のクラス分けに使うという話でした)で、当時745点とか取っていて、受験英語だけでもその程度は取れるんだな、と感心した覚えがあります。息子2号は受験勉強しているわけではないので、そこまで出来上がらないのでしょうが、どうなるやら。

英語学習法

公式問題集?とか思いつつ、まずは学習法だよね、と、スタディサプリとか眺めていたのですが、先日の懇親会で話題になったヒデさんの絶版本を思い出してAmazonで中古を購入してみました。

懇親会の場には、この本を読んで実際に満点を取りましたという方もいらしてまして、効果のほど?が実証されていました。TOEIC満点だからといってネイティブ並みが保証される訳ではないのですが、本の中でも述べられているように、英語の仕事を得るには満点というのは非常に効果が高いそうです。

で、この本、タイトルはともかく、中身はTOEICに限らず英語学習法についてしっかり書かれた本です。ヒデさんの英語コーチの真髄が渾身で書かれている感じがしました。絶版になっているのがとてももったいない。電子版なら長く読まれるのに!と残念至極。

いくつか引用すると、

まず、英語の上達の秘訣は、「英語を使って好きなことをやる」。そこが決まったら、習得の4ステップ。

Step1 得たい結果を明確にする

Step2 英語習得ができるようになる仕組みを理解する

Step3 自分にピッタリのトレーニングメニューで学ぶ

Step4 トレーニングを継続する。

「英語を最短で身につける方法は?」という直球の質問への直球の回答。

英語でやりたいことを明確にして、そのためにできなければいけないことを把握します。そしてそれを実現するための基礎トレーニング、練習アプトプットを集中して行います。

「松本式英語習得法」での英語ができるの定義は、「自分の知りたいことを知ることができ、自分の表現したいことを表現できる状態である」。それを実現するために、「英語習得ピラミッド」を作る。土台に英語脳があり、その上に自分英語が乗るピラミッドですね。下記のヒデさんのサイトを参照下さい。

www.gogoenglish.jp

私の英語の状況

上記の書籍の中に、「英語を言語として好きになる」ことと「英語を使うことが好きになる」ことは違うという話が出てきます。これで言うと、私の場合は、英語が言語として好きだけれど、だからといって英語を使うことが好きなわけでもない、という妙な感じです。

言語として好きというのにも色々あると思いますが、私の場合には、言語学や音声学的な興味、歴史的な文脈の中での言語の成り立ちへの興味、文法や表現自体への興味、言語に象徴される文化や習慣などへの興味、といったあたりが強いです。英文学への興味、というのはあまりありません。英語で表現される文章の特徴、というのは興味がありますし、元々英語で書かれているものは英語でそのまま理解したい(その方が全体として理解できるから)、ということは強く思います。同じ意味で、同時通訳は苦手です。

一方で、英語による情報収集はもちろん便利なので使いますし、上記したように元々英語圏で書かれたものを調べるには英語によって英語の文脈や表現で調べた方が全体として理解しやすいので、そのようにしますが、特に英語で日本のことを紹介したい、とか、英語圏の人と話がしたい、とか、あまり興味がありません。

結果、昔ブログに書いたように、とりあえず読む書く聞くあたりは昔の蓄積でなんとかなっているものの、話す段になると心許なく、特に最近は機会も限定的なので話すための回路は錆び付いたままで錆落としをするのも大変なレベルになっています。一昨年いきなり米国出張に行ったときは、現地の従業員のインタビューが主目的であったにも関わらず、言いたいことがちっとも出てこなくてかなり辛かった。

licensing.senri4000.com

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本業のコア部分が交渉のような仕事を長いことしてきて、それが日本語でできるように英語でもできたらいいのに、と(数少ない機会に遭遇すると)思ったりすることもあるのですが、いかんせん、そのレベルに到達するまでにかかる負荷(時間)と、それを保持するために要する時間を考えると、他にも自分のリソースを注ぎたい先が山ほどある現状では、比較の問題でどうしても優先順位は劣後してしまいますね。

なので、きっとこの先も降って湧く機会にはあたふたするだろうけれど、それは仕方ないと受け入れていくしかないのでしょう。とはいえ、上記の書籍には、「海外出張で結果を出さなければならなくなった」場合の努力の仕方というのも載っていますので、次回以降はもう少し効率的に取り組めそうな気もします。イメージトレーニングしておくレベルのことですね。それだけで浮かぶ単語やフレーズがぐっと増えそう。

また、固まっている英語アウトプット回路を温めるために、シャドーイングをするのも効果がありそうです。などど読んでいたせいか、先日書店に行ったらこんな本を見つけてつい購入してしまいました。(こうした科学的なしくみで説明してくれる本は好きです)

ちなみに、私のTOEICは、2008年だか2009年だかに受けたきりの945点。それなりに勉強した結果のこの点数なので、いくつか弱点が残っていて補強が必要な状態なんだろうな、と思っていますが、特に英語で職を得る必要はなさそうだし、2時間の試験を受けるには体力的にもうやりたくない感が強いので、この先もおそらく受けないだろうな、と思っています。