天職の舞台裏

天職と思って日々仕事をしてますが、その舞台裏で色々考えていること、あるいは水面下でジタバタしてることを書いています。

執務環境

先週末にフロア内のレイアウト変更を行いまして、自席の位置が変わりました。

現在の勤務先は、部門ごとに分けられた部屋になっておらず(転職してきた当初びっくりした)、1フロアは間仕切りなく複数の部門が適宜島を作って配置されています。キャビネットや棚でそれなりに区切られてはいるものの、立ち入り禁止まではなっておらず(それでは目的の場所に到達できない)、通路もあるようなないような、という感じです。さすがにマイナンバーを取り扱う人事だけは立ち入り禁止の札が立てられてはいます。

私の執務フロアは管理部門(人事・経営管理・社長室・法務)が入っているところで、一応の通路がキャビネットを並べて作ってある形になっています。従前は、私の席の横から後ろに通路が通っていたところ、それが少しいびつで、同じフロアの人々はちゃんと分かっていて通ってくれるのだけど別の階から来た人は一見して分からないのか私の机の前を(狭いのに)無理に通ったり、椅子とパーテションの間を(さらに狭いのに)通ったりされて時にビックリしたのでした。

これが、変更後は、立ち入り禁止区域である人事部門の隣に配置され、通路から離れることになり、私の席は人事側に向けられたキャビネットの背後に設けられたため、人が通る隙はない(自分で椅子を引くとぶつかったりする)。数日勤務してみたところ、人通りがまったく目に入らなくなり、これまで誰がフロアを出て行って誰が入ってきたのかほぼリアルタイムで把握していたんだと改めて思ったことでした。おかげで人の動きは全然分からなくなりましたが、反面気を散らされなくなったので、集中して仕事に取り組めるようにもなりました。気づかずに注意力を取られていたのだとびっくり。

また、私の席の前には知財・法務の各島があるのですが、2島から3島に増えて横に広がり、全体に人が遠くなった印象で、これも集中を上げるには良い方向ですが、様子はすぐに見えては来ない感じです。どちらも良し悪しあるということですね。何が起こっているのかそこに居るだけで分かるよさもありつつ、そこまで分からない方がお互いに良かったりする面もあります。近くにいた人が離れたので所作のクセが気にならなくなったと思ったら、遠くにいた時は気にならなかった人の電話の声が高く大きいのに驚いたり(実はかなり気になるのだけど指摘すると萎縮するだろうなぁという悩ましい状況)。

私のいる拠点ではこんな感じで非常に従来型・昭和のフロア構成になっているわけですが、営業部門が入っている東京オフィスではビルを引っ越しまして、その機会にフリーアドレスを導入しました。個人の持ち物は毎日ロッカーに収納して帰り、毎日ある程度の範囲で指定されている場所にある机を使って執務する形です。私はまだ行ってみていないのですが、出張者も適宜空いた机を利用すれば良いらしい。営業拠点ということもあって、オフィスに不在の人や時間も多いのでこうした対応が可能になると行った面はありますが、引っ越し騒ぎとか各自の机に積まれた書類の山とかを見るにつけ、全部フリーアドレスにすればいいのにね、とかは思ったりします。

とはいえ、今回も棚の移動が一番大変で、これは半分が書類で半分が書籍の棚でした。今や書類は全部電子化されており、紙でファイリングされているのは現在使用中のものにほぼ限られていますから、まあ無くそうと思えばもっと減らすことは可能です(必要になるたびに印刷すれば済む)。ペーパレスでpdfに直接書き込めばいいじゃないかという議論もあります(その場合それ用のソフトが各人に要りますけど)。

一方で、書籍は電子化するわけにいかないのが悩ましく(電子コピーは著作権侵害という話ももちろんありますし、第一仕事の参照用にはやはり電子書籍より紙の方が使いやすいです。共同での使用にも耐えやすいし、何冊も開いて互いに参照するといったこともやりやすい)、知財で棚3つ、法務でも3つ満杯に入った書籍棚はフリーアドレスにするなら固定の図書コーナーが要りそうです。古くなった書籍はチェックして入れ替えていますし、雑誌はできるだけ電子版が提供されているものにして紙版は1年程度で廃棄しているんですけどね。商売道具の一部ということで減らす道はありません。

これらは物理的な環境の話なのですが、デジタル環境というか、ここ2年くらい、情報システム部門の方針が変わって配布されるPCが全面ノートPCになりました。必要な人はディスプレイを申請するという形になっており、法務も知財も必要ですということで全員が外付けディスプレイを使っています。どちらかというと拡張ディスプレイとして使うというよりノートPCを本体として使っていて、もちろん会議とかには持ち歩くのですが、普段はディスプレイ・キーボード・マウスをつないで使っています。机の上はケーブルだらけで持ち歩くときには抜き挿しがいくつも発生する。

特に、私の使っていたキーボードは以前からずっと使用していてUSBじゃない時代のもので、変換アダプタまで噛ませているため、机の上がどうも煩雑で気になります。キーストロークの加減でノートのキーボードよりフルキーボードが絶対とか思っていたのですが、自宅でもずっと同じような環境だったところを去年Mac Book Proを導入してからもうこれ1台で不足ないじゃんと思って1年以上経過しています。会社でもノートでもいいかもね、と思うようになりました。

ということで、試みに、キーボードを外して、メイン画面をノートにして、大画面が必要な時だけ脇に置いたディスプレイを使う態勢に変更してみました。仕事が実務から離れてきていることもあって、大画面でフローチャートを書きたいとか、ピボットテーブル作りたいとか、2つのウィンドウを並べたいとかいうことってさほど多くなく、メールやブラウザ程度ならノート画面でも十分なんですねぇ、ということが分かりました。右に外付けディスプレイを置くと首をひねった状態で固定されるので体制的にキツいかなとも思ったのですが、それほど長時間にならないので問題なさそうです。

そして、キーボードがない分、机の上が広くなり、書類が広げやすいとか、雑誌が普通に置けるとか、書き物がしやすいとか(アナログが良いことも多いのです)、快適さが向上しました。これで1ヶ月くらい試してみて大丈夫そうならキーボードは情シスに返却しようかなと思っています。

また、ディスプレイが正面になくなったので、部門の皆さんの執務状況がなんとなく観察できる範囲が広がってこれはこれで面白いです。