天職の舞台裏

天職と思って日々仕事をしてますが、その舞台裏で色々考えていること、あるいは水面下でジタバタしてることを書いています。

演奏会を楽しむ

地元のプロオーケストラの定期演奏会に行ってきました。メインは、ワーグナーの楽劇「ニーベルングの指環」より、「ヴァルハラ城への神々の入城」、「ワルキューレの騎行」、「魔の炎の音楽」「森のささやき」、「ジークフリートの角笛」、「ブリュンヒルデの目覚め」、「ジークフリートの葬送曲」。

さて、私はオペラや楽劇はあまり得意なジャンルではありませんで、好んでは聴きません。ということで、さすがに有名どころの「ワルキューレの騎行」は聞いたことはあるのですが、その他については初めてでした。

ワーグナー:《ニーベルングの指環》管弦楽曲集/ファウスト序曲

ワーグナー:《ニーベルングの指環》管弦楽曲集/ファウスト序曲

  • 上岡敏之&ヴッパータール交響楽団
  • クラシック
  • ¥1528

ここで、これまでの演奏会視聴経験として、どうも、聴きながら意識がどこかに浮遊してしまう傾向がありまして(演奏会に限らず、目や耳の知覚を使うことや手足の作業についても同様です。)、ふと気がつくと、過去を思い返していたり、今後の予定について考えていたりします。すると、そちらに思考というか集中力が持っていかれるので、聞いていた音楽については全く覚えていない、などというもったいないことが頻発します。

特に、自分であまり聞いたことがなく、馴染みのない楽曲ですと、一層その傾向が激しくなるため、手元に意識を保つために、予習としてその曲目を何度か聞いてみたり、その場で譜例をこっそりみてみたり、果ては形式を追うように努めてみたり、など試しておりました。楽しみのために出向いているのにお勉強めいていて、なんだかなぁという感じがしなくもありません。そもそも予習することって忘れてしまったりしますし。

そこで、最近はまっているグッドバイブスです。せっかく「今ここ」に集中して本気で取り組む、なのですから、演奏中の今ここに本気で取り組もうではありませんか。ということで、試しに、以下のことをやってみました。

  1. まず、もちろん、聞こえてくる音に集中します。
  2. 次に、その音を演奏している奏者を探し、演奏している姿を集中して見ます。
  3. 次に演奏される音を目指して、指揮者や奏者と呼吸を揃えてみます。

この繰り返しで、初めての曲だったにも関わらず、すごく集中して、発見もあり(どの楽器がこれを奏でているのだろう?あ、ここだった。など)、さらには、メロディーラインだけではなく、音に厚みをもたらしている色々なパートの動きもあれこれ目に・耳に入ってくるようになり、すると、少し先の動きも予想できてみたりして、とても楽しむことができました。演奏自体素晴らしかったことも幸いしたと思います。オーケストラって、素晴らしいな、と改めて。

しかし、この方法だと、出来るだけ演奏者が見たいのですが、私の座席の位置が少々前すぎて、管楽器奏者のひな壇が低め設定であるためか、木管楽器奏者の演奏ぶりがほとんど重なって見えないのが残念でした。来年はもう少し後ろの席にしてみたので、ちょっと改善するといいな〜。

何れにしても、演奏会視聴歴も随分長くなるのに、今更の気づきなのですが、今ここメソッドでとても楽しく充実したので書き留めてみました。るん♪