天職の舞台裏

天職と思って日々仕事をしてますが、その舞台裏で色々考えていること、あるいは水面下でジタバタしてることを書いています。

株主総会リハーサル1回目

当社の株主総会は、従来から(私が引き継ぐずっと前から)1週間前と前日の2回リハーサルをやる慣行です。そして、1回目は質疑応答なしの通し練習と質疑応答だけを取り出した練習をやり、2回目は質疑応答も含めた全体通し練習をやる、というのも慣行。どちらも15時〜17時の2時間程度。みなさんそれで慣れているということと、それでこれまでうまく行ってるので私も踏襲していて崩していません。

6月の半ばに株主総会をやっていた頃は、2回目のリハーサル(総会前日)に6月の定例取締役会をやっていましたが、今はすっかり集中日ごろの開催になってしまっている(決算と監査のスケジュールが厳しい)ので、1回目のリハーサルが取締役会日になっています。

リハーサルには本番で事務局に入ってもらう弁護士さんたちと証券代行さんに応援・指導をしてもらいます。全般的な指導、今年の総会トレンドの説明に加えて株主質問の一部もやってもらっています。従業員に株主役をさせて数問質問をしますが、あまり厳しい質問や動議練習につながるような質問はやりにくくて議長の方がうまく捌いてしまい練習にならないという事情もあるので、難しそうな質問をこちらからお願いしたりします。

設営面は、これも随分昔から音響業者等をお願いしていて、マイク(壇上・議長ピンマイク・質問者用)・スピーカー・会場内カメラ、プロジェクターやスクリーンなどの設営を仕切ってもらっています。機材はレンタルもしているようですが、それも含めて設営は総務にお願いしているままなので詳細はよく分かっていない(汗)。

かなり以前から事業報告はナレーション入れたスライド上映をやっており、また、総会当日の模様も録画して翌日には公開しています。このあたりもずっとお馴染みの業者さんで、ナレーターさんなんて、もう誰よりも当社の総会に関わっている期間が長いような。

さて、2017年から株主総会の運営統括を命じられて今年で早5年目です。毎年なんだかんだと新しいことが起こったり自分で引き起こしたりしており、

  • 2017年 そもそも全てが初づくし。おまけに臨時総会まであったし。
  • 2018年 招集通知を手元で作るのを始めました(材料は各所から収集)
  • 2019年 招集通知のカラー化・ビジュアル化。事業報告スライドを一新。
  • 2020年 そろそろ落ち着いたと思っていたらまさかのコロナで会場運営が初めてづくしに

ときて、今年は昨年に引き続きのコロナ下開催で、自社会場も変わらず、株主への事前行使推奨も変わらずですから少し楽かと思ってたのですが、ここまでの準備段階では、案外会社法改正対応があれこれ引っかかりましたね。

昨年のリハーサルでは、3密避けた会場設営と役員のWEB参加が何しろ新しく、でも来場自粛は要請しても来てしまった株主をお断りするのは難しいだろうからと第2会場を用意したりして手探りでした。このため、これらを前提としたトラブル対応や事務局と役員の連携を練習するための動議提出などをリハーサルでやったところ、ちょっとやり過ぎたらしくて事務局がパニクったり、リハーサル時間が長くなったりして、「来年は基本に帰った質問の練習をしたい」と社長に言われる始末でした。

ということで、今年は第2会場は止め(あれは本当に取り回しが面倒。。結局来場株主数は1桁でしたから全く使わなかったのですが、質問者をどうするとか、ネットワークトラブルどうするとか考え出すとリハーサルネタが多すぎます。)、会場設営の向きを変え、株主席の間隔を昨年より狭くして増設。昨年と同じだから大丈夫、とか思ってたら、リハーサル前に実際に組み立ててみると調整事項がいろいろ出てくるものですね。今年は事務局メンバーが総入れ替えになっていて(なんと大胆な)、連携取るための機器や配置も調整事項が色々出ていました。

リハーサル日の設営は、朝から業者も入れて進行するのですが、何しろこの日は取締役会の開催日でもあるので、2年前から事務局に入るようになってしまったため、設営に立ち会ってあれこれ調整するということができず、事務局とも連携がうまく取れていなくて、あ〜、もう間に合わないから来週ね、になったことがいくつか出たりしました。うーん、来年はもっと事務局を設営に参加させよう。。

という中で迎えたリハーサル1回目、役員の皆様はここ1年以上もうずっと取締役会もZoom開催ですっかり慣れてらして、機器トラブル系のサポートはグッと楽になった感じです。昨年リハーサルの時にリラックスし過ぎと苦言を呈されたことを踏まえてネクタイ着用をお願いした甲斐あって今年は緊張感持って参加いただきましたし!

入退場・通し練習は問題なく(質問がないと20分で終了できることは確認)終了しましたが、事業報告の投影は実際流してみると、あ、この席からはスピーカーの影になって見えない、とか、警備係邪魔〜、とか、スタンドマイクが遮ってる!とか設営面の課題がいろいろありました。

そして質疑応答練習。昨年の反省から、従業員株主にも事業に関する質問・時事ネタからの質問という王道を頼み、質問数は抑え目にし、弁護士さんや証券代行からもあまりマニアックな質問はお願いせず、という形にしました。まあすると、慣れてる会場役員&議長でサクサク捌いてしまわれて、あまり練習にならなかったか?易しすぎた??という結果になりました。事務局との連携練習も必要なので、来週はもう少し難しいの入れるかなぁ。

WEB参加の役員は、本当に参加しているだけで、質疑応答の回答者にすることは想定しておらず、会場出席の役員(議長・取締役・監査役の3名)で対応する形にしています。議長が直接回答するのは避けているので、結局取締役に回答者は集中してしまうのでちょっと申し訳ない感じが・・・。しかし、WEBの向こうから回答者に手をあげるとか、事務局から想定問答を届けるとか難度高過ぎて、昨年も今年も諦めたのでした。

あっさり終わったリハーサルでしたが、ネットワークトラブル対応は入れておいた方が良いのでは、という社長意見があったり、事務局から連携練習がしたいという要望が出たり、質問者をスタンドマイクのところに回答終了まで留め置くのはよしわるしではないかという指摘があったり、何より設営面の課題が目立ったのでした。

これらを踏まえて来週、本番前日リハーサルで潰していきます。そしてそろそろ来年のことも考えないと。