天職の舞台裏

天職と思って日々仕事をしてますが、その舞台裏で色々考えていること、あるいは水面下でジタバタしてることを書いています。

修了生勉強会と懇親会

2021年に参加していた、大学主催のエグゼクティブ・プログラム。企業人材にアカデミアの先端研究を講義し、そこから刺激をもらってメンバー(+大学執行部のファシリテーター)でディスカッションする4ヶ月です。私は2期生でしたが、今年は5期目が走っているところ。各年10人強〜20人弱なので全体で100名弱になっているらしい。

大学にとっても肝入りのプログラムらしく、非常に手厚くて、修了後も半年に1度の勉強会が開催され、修了生幹事で懇親会もセットされています。これが大学のお休みにやる関係で真夏の8月と真冬の2月なのが玉に瑕なのですが(大汗)、毎度刺激を受けています。

本日真夏回に行ってまいりました。

発達心理学の講義と施設見学

毎回の修了生勉強会のテーマはバラエティに富んでいます。総合大学ですから、先端研究の分野も幅広い。全然普段縁のないものが多くて課題図書に泣きそうになったりしてきました(気象とかプラズマとか。。)。

今回は、珍しく文系で、発達心理学の専門の先生の講義と心理相談室(センター)の見学、(簡易)心理検査までセットされていました。

「発達障害」という用語はすっかり定着した感がありますが、どんどん研究が進むに従って、診断基準も変わり、診断でつけられる名称も変わってきているのだとか。今では「神経発達症」と呼ばれ、「適応」が重要な診断基準の一つとなっているのだそうです。とはいえ法律は追いついていないので、法律上の名称は従前のままイマココらしいですが。

誰もが平均的な発達や能力を示すわけではなく、機能不全や遺伝疾患などは多少の差はあれ誰もが持っている。一方で、世の中は様々な能力の平均的な人が生きやすいようなシステムになっているため、あまり他の人が持っていない能力の差や特性を持っている場合に大変生きづらい状況が起こってくるということ。障害につながる何らかの疾患を有していたとしても、それが障害とならないようなサポート(合理的配慮)が求められる、とのこと。

障害者差別解消法での「合理的配慮の義務化」がこの4月から始まったという時期的なこともあり、企業内でもどのように取り組むのが良いのか悩んでいるところも多いようで、質問もいろいろ出ていました。

リーフレット「令和6年4月1日から合理的配慮の提供が義務化されました」 - 内閣府

講師の先生自身の専門分野は、周産期の子供の発達だったり(超)早産児の神経発達症だったりするそうで、以前に読んだ今井むつみ氏の「言語の本質」などを思い出したりしました。そういえば、氏の近著(「何回説明しても伝わらない」はなぜ起こるのか?)を読もうとして読みたい本リストに入れて忘れているような。

心理検査

自分で回答して点数を計算するタイプの「簡易」心理検査として、東大式エゴグラムを受けさせてもらいました。時間の関係で個別の解説はなく、全般の説明だけだったのですが、ネットで探したところ、こちらのクリニックの説明がわかりやすかったので引用しておきます。

cocoromi-mental.jp

こちらの説明によると、人の行動(言語・声音・表情・ジェスチャー・姿勢・行動)を5つの自我状態に分類し、この自我状態をグラフ化し視覚的に把握できるようしたエゴグラムを、東大で日本人の特性に合わせて調整した、ということのようです。

ストレングスファインダーをやった時も思ったのですが、自己回答式の質問による検査って、これを「はい」にするとこういう傾向が出そうだな〜というのが予想できてしまう面があり、きちんと出ているのか、自分で仕向けてしまっているのか悩ましいように思います。特に仕事上ではそうするよね、という質問にどう答えたものか(仕事じゃなかったらそこまでしないけどな!と思う)、と何度か思ってしまいました。

backstage.senri4000.com

いずれにしても、まあそうだよね、という形に出てきたので、あまり気にせず進むようにしましょう。。

懇親会

大学から徒歩10分〜15分程度の場所だったのですが、夕方5時すぎても灼熱の暑さのため、歩いて移動するのが危険に感じられ、車でピストン移動してもらいました。おかげで三々五々集合になったり始めるのが遅くなったりしましたが、食べ物は美味しかったし、回数重ねるごとにだんだん馴染みの顔が増えてきて忌憚ない話も色々できるようになり、楽しい時間を過ごしました。

共同研究などもいくつか走っているようで、狙い通りといったところでしょうか。私は単純に刺激的で話を楽しむだけで申し訳ない感じですが、私の生産性?には役立っているということで。大学の先生方とも話す機会が増え、指揮命令権が絶対の企業とは異なる文化で組織を運営するって大変だなぁと思います。はい。