最前線に立つことを意識したい。
ああ知財
上の記事の中で、来期には知財が手元に戻って来そう、と書いています。しばらく手元から離していたので、自分の領域としてカッコ入りしていてあまりしっかりトレンドが追えておらず、ちょっとまずいんじゃない?という危機感が芽生えました。
弁理士会の研修は、単位取得のためもあってそれなりに興味のあるところをつまみ食いする感じで受講していますが、最前線には程遠い。発信されている知財業界人も随分増えているのですが、全然追えてない。こういう学び系って、自分リソース(時間とか頭とか)を食い合うので、新しい分野に興味が出ると(24年は主にマネーだった)押しやられる傾向があります。
元々の専門領域に積み上げるのは、勝手が分かっているので容易という面もありますが、変化しているところだけうまい具合に掬い取って入れていくのは、実際に実務をやりながらであればその必要に迫られて普通に(無意識に)やっていくものですが、これが離れてしまうと意識的にしないとちゃんと入ってこない難しさがあります。
どの程度時間や労力をかけてやるかの判断が難しい。
ともあれ、ちゃんと自分の専門領域ですと言える程度には最前線に立っておかねば、と思って、少しアンテナを高めにし、ちょうど申し込み時期になっていたSEP(標準必須特許)関係のワークショップに申し込みました。年1回実施されていて、昨年までもあったはずなんですが、全然気づいていなかった模様。そして今年も抽選漏れして一旦却下され、キャンセル待ちで繰り上がり当選(というか定員増加されたみたい)で参加可能になりました。
私がこの分野にがっつり取り組んでいたのはもう10年前になっており、その後の裁判例の蓄積は目を見張るばかり(というか、全然ウォッチしてなかったんで。。)。何しろ欧州裁判所ができていて、そこでの裁判例も積み重なっていて重要になっているという。
グローバルワークショップと銘打たれていただけあって、欧州や米国、中国からもスピーカーが来日されていて、同時通訳も用意されていました。同時通訳苦手なので生英語を聞いていたのですが、長時間のセミナーは集中が辛いですね。そして、トレンドを仕入れるだけで実務に生かすところがあまりない現状、頭を上滑りしていく感も否めません。難しいな。
加えて、結局来期の組織変更・体制変更の中で、私のミッションは上場維持に必要な機能を当社にとって適切に保持することとなり、法務コンプライアンス/グループ内部統制担当であって、そこに入れるにはちょっと遠すぎる、となって知財はやっぱり戻ってこないことになりまして。またも最前線の保ち方の難度上がる。
もう少し弁理士会や弁理士の集まりに顔を出して立ち方を忘れないようにした方がいいのかもね、とか思いつつ終わったセミナーでした。場違いすぎて懇親会はパス。
法務からのキャリアパス
この最前線セミナー(なんじゃそりゃ)の翌日に某法律事務所の株式報酬関係のセミナーがありまして(この距離の遠さよ。。)、ついでに行ってきました。
それにしても、コロナで全面オンラインセミナーに振っていたこの手の無料セミナーもどんどん対面オンリーに戻っていまして地方民にはかなり辛い状況になっています。以前もそうだったわけですが、オンライン全盛時代を経てしまうとセミナー程度で出張旅費使う?みたいな感じになりがちで出にくいこと夥しい。ついでが2〜3欲しくなります。そういう意味では以前もついでを作って出張はしていたのですが、そのついでって、対面打合せが多くて、これこそ今は全部WEBになっていて流石にこっちは戻らない(意味がない)のですよね。
さて、そんなついで出張を入れたところ、法務クラスタの皆さんが集まりましょうと言っている日程にちょうど当たりまして(ラッキー)、参加することができました。あまりに久しぶりでいつあったっけ?とか、会ったことあったっけ?みたいな感じになっておりました(10年ぶりがデフォルト、のような状態)。
その昔、まだ知財が主戦場だった頃に法務に足を踏み入れて時々遊んでもらったのが発端で、当時はブロガーの集まり的なところがあったり、発刊・閉刊した某雑誌の読者懇親会などがあったり、ライトニングトークがあったり(これは私は参加したことないですが。日程がうまく合わなかったような)しつつ、お付き合い深めな方々とはSNSで繋がっていたりしております。その昔はGoogleプラスだったり、サービスなくなってからSlackに移ったら無料サービスが縮小されて今ではDiscordになっていたり(そして部下に「え、Discordやってるんですか!」と驚かれたりする。そんなに?)。
その昔は私もブログに加えてTwitterでの発信というか発言もそれなりにしていて、法務クラスタの人のフォローもやっていたのですが、最近特にXになってからのサービスのあり方が馴染めなくてとんと読む方もやっておらず、いわんや発言をやになっている中、変わらず発信されてコミュニティを継続されている人も多い。
で、お久しぶりにお目にかかって、懐かしい話もするけど今どうなっている、ここまでの変化はどうだった、みたいな話も多くありました。何しろお久しぶりで年数経っているので若手はすっかり中堅になる年頃だし、中堅も部門長だったり役職定年だったりしているわけでして。
私のキャリアの広げ方(広がり方)というのも割と珍しい方ではあるので、ここまでどうやって広げてきたんですか?みたいな質問されて答えてみたり、何を身につけておくといいですかね、みたいな話をしたり(簿記はやったけどでも1級挫折してるし、中小企業診断士もそういえば挫折したな、とか)、本音ベースのぶっちゃけトークも多く楽しく過ごしました。
これも一種の最前線だよね、と思ったのは、本や雑誌、WEBの発信などが増えている現在であっても本音のところは対面リアルでないと出てこないものはやはり残るわけで、業界団体の内部事情とか、内部監査の各社の実態とか、少しずつ違うキャリアに足を突っ込んでいる人に聞けるのは貴重な機会だな、と思ったことでした。
やっぱり頑張って回数増やすか〜、という同じような結論ですな。
そういえば、雑誌の読者懇親会はもうないけど、代わりにリーガルテック系のユーザー会が今はあるらしい、という話を聞きました。なるほど、時代ですね。