天職の舞台裏

天職と思って日々仕事をしてますが、その舞台裏で色々考えていること、あるいは水面下でジタバタしてることを書いています。

気がつくと佳境の4月

あいも変わらず株主総会の運営統括職を継続しています。なんと9回目ですよ。。

3月決算6月総会会社の4月は、決算業務と並行して事業報告や参考書類といった書類系の作成をガンガン進めていく月となります。前期が締まらないと出せない数値が大半なので、4月にならないとできないものが多く、特に決算の結果出てくる会計数値系は月の半ばにならないと出てこないしその後監査なので変わる可能性も孕みます。

そんなこんなで毎年4月はどうしても業務が立て込む傾向にあり、昨年も佳境佳境言っております。

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担当メンバー入れ替え

法務内の総会担当チーム

昨年の記事にチラッと書いていますが、法務部門内の総会担当は、全員が実務をやれるようにしようというコンセプトで一通り全員に経験してもらうように回してきました。私が固定で統括をやっているので、実担当にがっつり入ったことがないのは課長職だけのような状況。

今年は最後に残った未経験者をチームに入れること、昨年までチームリーダーで5年継続してやってくれていた部下を本人の要望で外したこと、なれど本総会は合併後の新会社での初総会になることからそれを見越して経験者を前年イレギュラーで戻し、2年連続で入れるように調整しました。

私が初めて総会業務に携わった頃は、自分でも相当量の作業を実際に手を動かしてやっていましたが(だいたい当時は私ともう一人の二人体制だったのでやらないと回らなかったしやっても回っていなかった(盛大に毎日残業してた))、このところ私以外に3人体制を敷くようになり、実作業はほぼチームにお任せして私は確認と指示に徹するようになっています。

総会事務局

株主総会当日に壇上役員の後方に控える事務局は、4名体制で、管理部門から人を出して構成しています。ここ3年ほどは経営管理・経理・IR・法務で定着していたのですが、経営管理の若手君が3月末で退職してしまい、どうしましょう、となって一旦部門長が出てくれることになりました。

そういえば、管理会計=事業面の数値管理をしている経営管理と財務会計・税務・資金を担当している経理部は部門を統合したり分割したりを繰り返しているのですが、この組織体制変更でまた統合するかと思っていたら結局やらなかったようで、結果部門長は執行役員から係長まで兼務していると嘆いていました。。余談ですが。

新しい取り組み

今年は会社法の改正等はなく、実務方が必須で対応しなくてはならない新しい事項はありません。

また、トップとしては上場会社として適切にはやるけれど、身の丈でよく、背伸びしたり先端企業を追いかけることはしなくて良い、という方針で固まったようで、以前は検討事項にあがっていたバーチャル総会もやらないことで決定、電子提供関係も当社規模でサマリーを作るとかアクセス通知だけにするとか意義が薄いということで、フルセットデリバリー継続が確定。世の中的にごく少数になってしまったら再検討はあるのかもしれませんが、この感じだと小規模上場会社を中心に一定程度残りそうなので、変わらないかな、と思います。

昨年やってみた証券代行提供の株主総会ポータルは、使ってみて会社側としては多少難があるという結論になり、今年は不採用となりました。難というのは、掲載事項(招集通知とか交付書面非記載事項とか)の訂正が発生するごとに訂正書面を掲載する必要があるのですが、その場合の機動力が低く、いちいち手数料がかかる。当社はあれこれ間に合っていない関係で毎年訂正が発生するつもりでいないといけないという事情があるため、これはないわ〜という結論になった昨年でした。

新会社としてのあれこれ

当社は存続会社として子会社を合併しましたが、当該子会社の社名に商号変更しており、「新しい会社になりました」感が強く出ます。そこで、招集通知のデザインも一新(ブランドロゴを前面に出すとか)、事業報告のナレーションに使うスライド画像の構成も一新することに。

また、トップの意向で今年から取締役選任議案に顔写真を入れたいということで(理由はよくわからんですが)、4月の取締役会の後にカメラマンを手配して候補者&任期中の監査等委員の皆さんの撮影会となりました。招集通知の本文体裁はあまり変えてはいないのですが、取締役選任議案部分は写真を差し込む関係でこれまでとレイアウトが変わり、その結果注記をまとめてではなく個人別に掲載することにしました。

ここまでは想定の範囲で、デザイン面などは前期のうちから色々外部とやり取りして進めてきておりました。イレギュラーは時々発生するものの、まあ大丈夫、といったところで。

新しい報酬制度の導入

世の中的にはしばらく前から役員報酬の見直しが進んでいる印象です。報酬ミックスを固定報酬偏重から中長期インセンティブの割合を増やす方向のトレンドになっています。

全く関心がなさそうだった当社ですが、前期末に近くなってから、急にトップから導入指示がありまして(驚愕)。どうやら組織体制が固まった段階で、それに合わせた(新しい)報酬体系としたい、という意向になった模様。

会社法上の役員は(監査等委員会設置会社の当社の場合)取締役のみですが、会社としては(任意の制度である)執行役員を含めて業務執行役員という位置付けです。したがって、報酬体系もほぼ共通で考えられており、制度としても取締役+執行役員で一体設計。とはいえ、そこは会社法の縛りがあるかないかという違いがあり、求められるものが異なりますし、できることも異なります。ついでに任期も異なります。執行役員は事業年度に合わせていますが取締役は株主総会で選任ですからそういうわけにいかないですし。

私はこの制度の導入をトップから直接指示されてしまった関係で、導入責任者になってしまったようで(人事は私の管掌じゃないんですが)、2月くらいから導入に向けてひたすら走っている状況です。ようやく目処が立ってきたような、と思ったら、この点との関係はどうなの?とか問われてやり直したり、そのせいで取締役会の書面決議の日程変更したり、ドタバタしております。

そして、この制度の導入は、取締役の報酬ミックスの一部である以上、総会での決議事項を含みます。ということで、議案が増殖。役員関係議案3本に加えてこれが3本。倍増。。機関設計変更時並みに多いですよ。

就任時期の関係で、執行役員向けと取締役向けは結局2つの制度として設計せざるを得ないという結論になり、でも会社としては全体で一つと考えてるんだよね、というややこしい状況です。おかげで議案の準備も遅れまして、ギリギリ間に合ってるのかそれ?みたいなタイミングにずれ込んでしまいました(担当すまん。。)。

提出物

上記のような状況のため、監査等委員会に提出する決算報告書、監査等委員会への同意を求める依頼、意見形成を求める依頼、議案の審議のための資料提供など、全部がまだ本日段階で未了です。。今年はGW前半が29日飛び石祝日のみで助かった。

来週前半にドタバタとこれらを片付けて、後半は招集通知の全体読合せです。

今年は佳境というより綱渡りな状況ですね。。。