例年通りの、と言いつつも、グループ組織再編後初の定時株主総会、ついでに社名変更後とあって、一新感もそれなりに出さねばならず、その調整など例年よりやることが微妙に増えて積み上がり、後ろに倒れること色々という感じの進行状況になっています。
ギリギリだねぇ、と言いながら直前期の6月に突入し、リハーサルの1回目を迎えました。
定時と臨時
昨年2024年の記事で当社の定時株主総会のリハーサルで何をやるのかをまとめています。
1年に1回であり、毎年のことであっても記憶が薄れること、中堅規模の当社であってもそれなりに関係者が多いため、コロコロ変えると影響の及ぶ範囲が想定を超える可能性があり、それを戻すのに負荷もかかることが見込まれること、などからあまり大きくは変えずに行うのが基本路線になります。
今年も基本は変えず、リハーサルを本番の約1週間前と前日に組んでいます。1回目のリハーサルでは色々思い出してもらいつつ、変更点がこれで本番も行けそうか確認するのが主です。
一方、2024年は12月に臨時株主総会をやりました。組織再編の関係で定款変更が必要となったためです(社名を変えましたので)。
臨時総会は、定時と比べると簡易版(報告事項がないし議案も1本だった)ですが、会場設営は同様にやりますし、応援スタッフも揃えます。リハーサル2回は過大なので前日リハのみではありましたが。役員構成も臨時の時と今回で変わっていません(臨時総会に役員選任議案を出したわけではないので)。
関係者で設営などしていて思ったのは、1年前と半年前では記憶の残り具合がだいぶ違うんだな、ということで、通常1年前のことなんてほぼほぼ忘れてるんですが、半年前だと結構覚えてるんですよね。記録がなくても出てくるものが多い。面白いものです。
役員メンバー変わらないから壇上配置も臨時総会と一緒でいいよね、と当初思っていたら、臨時総会では事業報告の映像ナレーション投影がないのでスクリーンを1枚に減らしていたことに後から気がつき、あ、これじゃダメだわ、1列配置じゃ入らない、やっぱり2列目が必要だ、などとなったりしました。同じところと違うところが凸凹していて躓きやすいですねぇ。
機材の変更
プロンプタ
臨時総会の際、初めて議長にプロンプタを導入しました。前からやってみたいという話はあったのですが、のびのびになっていたところ、臨時総会なら試しやすいということで入れたものです。シナリオが映るハーフミラーを正面に1枚配置にするか、左右に2枚配置にするかの選択肢がありますが、一旦臨時総会では1枚でやってみて、議長本人の意向を確認したところ、左右にあった方が良さそうということになったので、今回は2枚配置にしてもらいました。
身長に合わせての配置が必要なので、ピンマイクのセットと合わせて少し前に社長に会場入りしてもらって調整かけるように手配を。やってみたらアクリル板に照明が反射して会場の株主席の位置によっては議長の顔が見えないなどという思わぬ事態が発生し、座席の配置を調整することになったりしました。
スクリーンと役員席タブレットへの表示
報告事項については、当社はかなり昔からナレーション付きの映像を会場で投影し、株主とともに役員もそれを視聴する形をとってきました。会場や機材の変遷はあるものの、役員席の後ろや横にある大きなスクリーンにプロジェクタで投影し、その間は役員も株主と同じようにスクリーンに向かう(座席を調整する)。
報告事項が終わり、議案の上程に入ると、議案の概要がスクリーン表示されます。これは普通にパワーポイントスライドを使っており、議長のシナリオ読み上げに合わせてスタッフがページ送りをしています。
一方で、役員席には、小型のディスプレイが設置されており、質疑応答の際、想定問答から関係しそうなものを事務局が抜き出して書画カメラに置き、これを写しています。
スクリーンへの表示と役員席ディスプレイの表示が全く別々に歩んできたため、これまでそれを統合的に取り扱う発想がなかったのですが、スクリーンを役員が見られるように壇上席を配置しようと思うとせっかくの大きなスクリーンを後方に配置せざるを得ず、株主席から遠くなってしまう。また、ひな壇の位置がスクリーンと干渉して設置に制約が出るといった問題があります。
スクリーンをみんなで見るのではなく、役員席のディスプレイに写すことはできない?と音響業者さんに聞いてみたら、あっさりできますよ、という回答が。もっと早く思いつけばよかったよ〜。思い込み怖い。
ということで、今回から会場スクリーンと同様のものを役員席ディスプレイにも表示することにしてみました。質疑応答時はこれまでと同様です。
リハーサルでやってみたところ、案外手元のディスプレイに照明が反射するので、スクリーンは照明ONでも視聴に支障ないけど照明は落とした方がいいな、ということが分かったり、議案の進行中も手元ディスプレイに表示がされるので進行状況が分かりやすくなってこれはいいや!と思ったり、色々。
しかし。手元のディスプレイでは表示内容に全く問題なく非常に分かりやすかったのですが、会場内スクリーンで見ると、デザイン性を重視しているためか(今回社名変更もあってデザインを一新してもらいました)、文字が小さくて読みにくい。。今年はどうしようもないけれど、来年はもっと大きくしてもらわないとダメだはこれは、という結論になりました。はい。
リハーサル
司会
臨時総会でやってみて問題なし!という結論になったため、定時でもリハーサルの司会と壇上役員の2役で進行しました。
スクリーンが役員ひな壇の脇にデーンと置かれる配置になったので、壇上からフロアへの出入りがスクリーンをくぐるというなんだか滑稽な?感じになりましたが、それを除けばリハーサルの仕切りに問題はありませんでした。進行もあんちょこ見つつで例年通りで進めましたが、そろそろ頭に全部入らんのか?自分、という気持ちにはなりましたが。
RS議案
今回の総会議案で非通例なのは、譲渡制限付株式(RS)の報酬議案です。法定事項が多いので、招集通知の提案部分の記載が非常に長くて読みにくいところ、シナリオの作りもそれに引きずられて随分長くなってしまっており(それなりに省略はしたけど、それにしても)、議長は読んでくれたけど、どんどん早口になっていくのが聞いていて分かり、これはダメだわ。。と内心思いました。
終了後、もっと簡略化して!とシナリオ作成担当にダメ出し。早速やってくれてたけど、どの程度縮んだのか、チェック入れる隙がなかった。どうなったかなぁ。
今回のメインはこれ、ということで、質問もしてもらったし、これに絡めて修正動議も用意してくれていましたが、サポートに来てくれていた証券代行さんによると、
RS議案では、ほとんど質問は出ない傾向です。もう2千社以上導入されていますし、株主さんは金銭じゃなくて株式を付与するのにあまり抵抗感がないようですね。
とのこと。あらそうなんだ、です。まあ当社はかなり後発ですもんね。
それにしても、この制度導入は社長の意向ですが、担当は私になっているので、質問が出たら全部私が回答者になります。リハーサルでも2回回答し、あ、これ抜けてたわ〜となる場面があって、練習させてもらってありがとうな感じに。
動き方
最近の流れとして、社外役員に回答を求める質問が増えており、そして以前のようにそれを議長裁量で執行側が引き取ってしまう(社外役員には答えさせない)のはよろしくない風潮であることから、そのような質問もありました。代表で答えてOKなのか、それぞれ答えた方がいいのか、そしてこのような質問が出たら社外者としてはどう答えるのがいいのか、など社外役員からも弁護士に質問が出たりしました。
一方で、昨年も、臨時総会の時も思ったのですが、質問を捌く議長と事務局の連携が弱いです。特に動議練習では、ディスプレイに映った事務局の指示に、え?と思ったものの、それを訂正に行く術が見当たらず、事務局から一方的に写すのではなく、議長に「事務局にお越しください」を挟んでちゃんと相談した方がいいよね、という話がありました。
昨年も思ったのですが、事務局としては想定問答を検索して写すのでいっぱいいっぱい、議長は事務局に相談に行くより壇上役員と相談して回答に進んでしまう、という傾向があり、事務局まだまだやな、感が強いんですよね。応援弁護士からの指摘も多いです。配置の問題もあるんだろうと思っていますが(ちょっと遠い)、メンバーが変わりやすい事務局より役員の方が手慣れている面もあってなかなか、、。
2回目そして本番に向けて
配置の変更に伴う動き方の変更、シナリオの修正、照明と座席の調整、などなど色々事後対応進めております。
私はどちらかというとその辺はお任せして確認のみで、総会後の取締役会資料を作るのに忙しい状況です。