天職の舞台裏

天職と思って日々仕事をしてますが、その舞台裏で色々考えていること、あるいは水面下でジタバタしてることを書いています。

スキルマップ

年度が変わると、夏季賞与のための先期下期分の人事考課のシーズンになります。上期が終了したところで冬季賞与のための考課となるわけですね。

成果主義とか目標管理とか人事考課のやり方はその時々で変わっていますが、現在は各人の業務全体を難度と負荷量を見てウェイト付けして評定していくことで落ち着いており、各人と期初に目標の擦り合わせをするとか、それに対する自己評定をしてもらう、といったことはやっていません。

このため、対象期間が終わった時点で上長が業務の内容や与えた課題を整理して、その達成度合いや実績を評価する形になります。全体が網羅できそうに思いますが、半期終わった時点でやると、その時の印象や直近の実績の印象に引きずられがちになる欠点があります。本来は、もっと頻度を上げてやった方がよいのでしょうが、中々実行できていません。

また、評価の項目も、業務の分野ごとのざっくりしたものにならざるを得ないので、これまた印象に残っている部分だけで評価しがちになります。評価者も評価される側も基準が明示されないと妥当かどうかを検証するのが難しいでしょう。

知財部門に歴史があり、そうした基準ができている会社も多くあるのでしょうが、中小レベルだと中々そうもいきません。会社全体の社員等級は存在しており、その期待役割というのも公開されていますが、どうしても抽象的になりますので、業務への落とし込みは自部門でやらないと。

実務に押し流されつつぼちぼちこうした「ここまでできて欲しい」というスキルマップ作りをしています。スタートにしたのは、2007年3月に経産省から発表された「知財人材スキル標準」なのですが、いじりたおしているうちに、もはや跡かたもない(苦笑)。まあ、このスキル標準、メンテナンスもされずにそのまま留め置かれているので各社で活用されているかということも疑問ではあります。

また、知財部門は専門職種で、一人前になるのにそれなりの期間が必要です。開発者の異動を受け入れることも多いのですが、ベテランのエンジニアであってもその経験が活かせるためには知財屋として一人前になる必要があり、上長が業務の全部を生で見て指導するステージがやはり3年〜5年かかります。

すると、会社の示している期待役割と大きくずれる(異動後暫くはパフォーマンスが著しく落ちる)ことになり、これをどう評価するのかというのも悩ましく思います。