母の要介護認定
先月初めに申請した母の要介護認定結果が出ました。これまで「骨折はいずれ治るから」ということで、介護認定ではなく、総合事業制度を利用してきたのですが、胸椎・腰椎の骨折箇所が3ヶ所繰り返しに及び、これはちゃんと体制を整えた方がよさそう、と申請に踏み切ったものです。
両親の介護に直面している側としては、元々父の認知症のケアから始まったこともあり、どちらかというと、父の方が手がかかり(気を付けるべきところが多い)、母については少し手を貸してあげればOKくらいの認識でいました。
しかし、調査員訪問の際に横で聞いていると、衣類の着脱が1人では難しく(上衣をかぶる時にひっかかってしまう、ズボンに足を通して引き上げるのが大変など)、最後のひと手間の助けが毎度必要(これは父が手を貸しています)。足の力だけで起立や保持が難しいので、トイレで座ったり立ったりが辛い、洗面に両手が使えない、といった日常動作にかなりの支障が出ていることが分かりまして、進行の度合いにやや驚いていました。
そして、来た結果は「要介護2」でした。8月に認定されている父の要介護度は「要支援1」ですから、補助の手を必要とする観点ではこちらの認識と逆転しているということなんですね。
ケアプランの再検討へ
これを前提に、ケアマネージャーさんをお願いし、ケアプランを立てていかなくてはなりません。2人暮らしですから、お互いに欠けているところを補いつつ、それでも足らないところや状況の良化のためにできることがあれば介護サービスを利用する、といった形になります。母1人の状況にだけ注目していてもうまくいかないので、父もセットで考えてもらえるように、2人分を同じケアマネさんにお願いすることになりました。
幸い、これまでお世話になっていた地域包括センターの職員の方から、2人セットでみてもらえそうな事業所を紹介してもらえましたので、顔合わせ・引継ぎ・契約と進んでいくことになります。その後でケアプランを作ってもらうわけですが、そのためには、状況のアセスメントをしっかりしてもらう、こちらからしっかり伝えられるようにしておくことが大切で、その場で質問されたことに応えているだけでは日常生活の困りごと全般をカバーし、どうしたいか・どうなりたいかに辿りつくのは難しいでしょう。
ということで、事前準備として、母の困りごと、父の困りごとをどんどん書き出して整理していくことにしました。日常的な困りごとから発展させていくと考えやすい、というのは、マイケアプラン・ネットワークの「あたまの整理箱」を参考にしています。
「目の前に切羽詰まった困りごとがあるのに、そんな風には考えられない」とよく言われます。でも、困りごとの後ろには、必ず「どうなりたいか」が隠れているものです。そこまで掘り下げれば、目先だけの解決に終わらずに、「これから先も自分らしく暮らすためのプラン」につながってきます。
※あたまの整理箱P14 自分らしい生活を送るために より
WorkFlowyの共有トピックを活用
以前書いたように、介護者は私と妹の二人で相談して進めています。体制や方法はこの記事を書いたときからあまり変わっていません。
変わっていくのは、両親の状況の方で、その都度対応していると、それが通常になっていってしまい、まとめて人に伝えるとか、自分たちでも状況を整理して把握しているとは言えなくなってきます。
「困りごと」トピックを立てる
ということで、改めて、WorkFlowyの共有トピックの中に「困りごと」のトピックを立て、お互いに思いついたことをどんどん書いていくようにしました。はじめは、あまり出てこなかったのですが、何か一つ思いつくとその関連で連想されて出てきたり、そうこうしている間にも、「え~っ!!」という事件が起こったりするので、それをきっかけにいくつか書き出してみたり。
WorkFlowyは、トピックの移動が非常に簡単にできるので、勢いで書いたものを適宜整理するのにとても向いています。いったん吐き出してから、用語を整えたり、もっと分かりやすくいうとこう整理できるよね?という形で言い換えてみたりしながら、トピックの粒度を揃え、見やすく整理していきます。
この作業の最中に思ったことは、仕事柄、生の声として出されたものを揃えて整理するのは得意なんだな、ということでした。最初から整理して出そうと思うと誰しもハードルが上がるのですが、後からうまく整理できる確信があればブレストのようにどんどん出していくことができます。
強調を入れる(Ctl+B)
おおかた整理した後に、ケアマネさんや主治医に見せることを考えて、注目して欲しいフレーズに強調を入れていきます。かなりの数になったので、印刷すると2頁を超えてしまう量なのですが、全部のトピックがフラットだと頭に残りにくい。ところどころ強調が入ることで、全体を見たときにパッと目に飛び込んで来やすく、印象に残りやすくなります。
この強調を入れるために、さらに用語法を整理していきます。強調が入れやすい語法とそうでないものというのはあるもので、フレーズが長すぎると文全体に強調をかける羽目になるため、それでは強調の意味が無くなってしまいます。
印刷する際に、WorkFlowyからWordに変換することも考えたのですが、日々あらたな困りごとが発生することもあって、どこかで固定してしまうよりも流動性を残した方が扱いやすそうだったので、ブラウザベースで印刷することにしました。強調を所々かけておけば、わりと見やすい印刷の仕上がりになります。
また、トピックの展開が必要ない項目もありますので、それは折りたたんだまま印刷することができるのも便利でした。
一通り出尽くしたか、というところまで書き出してみて、二人で眺めた結論は、父の状態もかなり困った状況(飛び出して行くが迷って帰ってこられなくなる、記憶がまだらのため昔の記憶に従ってモノを探した挙げ句さらに紛失させてしまったり、途中で挫折して状況が悪化したりするが何をしでかしたのか後から分からない、等など)であるということで、これはやはり区分変更の申請を相談してみることになりそうです。