天職の舞台裏

天職と思って日々仕事をしてますが、その舞台裏で色々考えていること、あるいは水面下でジタバタしてることを書いています。

「壁」の有無

例えば、出張先で打合せが10時に予定されているとすると、それに間に合うには、〇〇時発の新幹線に乗り、そのためには最寄駅の△ △時発の電車に乗り、さらにそのためには自宅を× ×時には出なくてはならない。このような、動かせない予定のことを「壁」と表現します。

厳密には絶対動かせないわけではなくて間に合わなくなるだけなので、時間をずらしたりリスケジュールすることはたいていの場合可能ですが、それには相当手間がかかったりして面倒なので、動かせないこととして取り扱うのが通常かと思います。

なぜ「壁」なのかと言えば、それまでの間にやりたいタスクを片付けなければならず、「壁」に達した瞬間に、やり残していたとしても諦めて「壁」のタスクに着手する(上の例では自宅を出発する)必要があるからです。

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人との予定全般が「壁」になりえますが、最も動かしにくい(厚い?)のは、やはり上記のような移動を伴うもので、うっかりその時刻を超えてしまった場合のリカバリーにかかる手間が大きいです。

また、移動を伴う場合には、ある程度なんらかの事故の発生リスクを織り込んでおくのが安全で、そのためのバッファも用意しています。自宅を出る前には準備時間は必要だし(これは別タスクにすることが多い)、ギリギリの電車で組むと遅れが出た時に必ず遅刻してしまうので1本前くらいにはしておきたい。うっかり忘れ物をして戻るかもしれないし。などというわけです。

通勤という壁

この「壁」の日常的なものが「出勤」でして、フレックスタイムがない場合特に遅刻するわけにはいかないので、かなり絶対的な壁感があります。まあ、絶対に遅刻できないかというとそんなことはなく、年に数回くらい間に合わないような人は存在します(この場合は遅刻じゃなくて時間有休とか半休にしますけど)。頻繁になると「自己管理ができていない」ということで評価は下がるし給与はさっぴかれるし、賞与の評価にも影響します。

ということで、毎日オフィスに出勤するために、分厚い「壁」を意識して、毎日同じ時刻に家を出ることを繰り返しています。

毎朝のタスクは、この壁に合わせて組んであるのですが、起床時刻と「壁」の間に全てを見積もり時間以下で収めねばならず、割と緊張感が高いです。まず、起床時刻が予定通りでないと前提が崩れるため、その瞬間に、絶対的なタスク(会社に行くために必ず必要なもの。着替えとか化粧とか荷物を持つとか)を残しその他のタスクをどこまで残せるか吟味することになります。

洗濯している暇はないんだけど予約して干すばかりになっているものを放置はできないし、 日記を後回しにすると記憶が不鮮明になるから今やりたいけどその時間を取るのは無理そうだ、新聞は電子版を会社で一息つく時に読むことにしよう、朝ご飯は食べられそうにないからこれも何か買って会社の机で頬張るか・・・、など。

起床時刻が予定通りだとしても、タスクの中には考えをまとめる系のものがいくつかある(日記を書く、ブログを書く、昨日の振り返りをする、など)ので、うっかり見積もり時間をオーバーすることがちょくちょくあります。見積もり時間を見直したほうがいいかしら、とその度に思うのですが、平均時間を見るとそうでもないので、維持しているとはみ出した時に「壁」が赤くなる(「たすくま」では、開始時刻が決まっているタスクについて、その前までに並んでいるタスクを見積もり時間通りに実行していった場合に到達する時刻が予定開始時刻を超えてしまう場合に赤くなります)憂き目にあいます。

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そんなこんなで、なんだか毎朝壁と戦っている気がする平日なんですね。

在宅には「壁」がない

今週は、在宅3日の後で通勤日となり、この「壁」について改めて意識させられたように思います。

在宅では移動を伴う出勤がないので、通勤にかかる時間を使って朝(花見)ウォークもできます。桜の開花が進行中なのでお休みしたくなくて、通勤日の本日も強行したら壁が真っ赤になってしまい、色々支障が出ました・・・。

打合せがあってもインフラ負荷の都合で映像は切って音声通話で行うため、正直なところ着替えなくてもメイクしなくてもOKですがそこは気持ちの問題で着替えるしメイクもしています。とはいえ、始業までに絶対しなくてはならないわけではありません。

家の洗面所に汚れが気になっても壁が迫っているとまた後で!となって放置されがちなのですが、これも在宅であればギリギリまで取り組むことができます。家のメンテナンス的には絶対良さそうです。

在宅にしていた間は、ブログも書きやすかった。10分でも書こうというのはアリなのですが、テーマが固まっていてさあ書くぞ、となっていない時の10分はすぐに経過してしまうので、案外難しいんですよね。

で、何より、意識の上での「壁」のなさは、気楽さにつながるというか、キリキリした感じにならずに朝の3時間程度が過ごせるので非常に精神的に開放感があります。このせいか、翌日が在宅だと思うだけでものすごく気分が軽いのが我ながら面白いです。なんだか休日・遠足のような気分で、仕事しなくちゃ気分じゃなくなる。

仕事をするのは休みだろうと休暇中だろうといつでもどこでも全然構わないのですが、オフィスに決まった時間に行くのが負担らしいということが分かりました。予定決めずにいつでもどこでも好きな時に仕事ができるのが理想的だな〜。と組織人としてどうなのよ?とかいう思いを持ったのでした。

壮大な実証実験中のような状況ですが、落ち着いてからも働き方が柔軟になるといいな。