先日、WM飲み友と久しぶりに飲んだ際、私の勤務が大半在宅でオフィスに行くのは多くて週に1回くらいだという話を改めてしていたら、
在宅で仕事を進めるって具体的にどういう風に進むのか全然想像がつかない!
と言われた(彼女は教職で、対面授業が基本)ので、その場ではガーっと喋ったのですが、確かに具体的にどんな風かって改めて書いたことなかったなと思ったのでネタにいただきまして、書き記しておこうと思います。
一言でリモートワークとか在宅勤務とか言っても職種というか仕事の内容によって、会社のスタイルによってそりゃきっと様々でしょうし。
前提
緊急事態宣言のあたりから始まった勤務先の在宅勤務体制は、現在全社で50%の出勤率を基本としています。環境としてはこんな感じでしょうか。
- 社内コミュニケーションはSlack(テキストチャット基本、時々音声通話)
- 会議は全部オンライン
- オンライン会議は、15人以下ならSlackコールで音声&資料共有、それ以上の大規模会議&社外の人を含む場合はZoom
- 元々社員に配布されているPCはノート型のため、VPN対応だけして持ち帰り可能になった
- 社内手続はここ数年電子ワークフローに徐々に移行しており、紙で残っていたものもここ数ヶ月でかなり電子化された。請求書の処理、伝票処理、押印関係処理はまだ。
- 社外からの郵便物は減りはしたが途絶えないのと、紙の社内手続の対応のためのオフィス出社は必須
- 法務部内の書類は、従来からほぼ全て電子データで共有ファイルサーバに格納(紙が原本のものはスキャンしてPDF)。印刷したり紙を使って仕事もしてきたが、これらは単なる手元資料で終了すれば廃棄される(契約書の原本とか特許証とか商標登録証とかごく一部の原本保管書類を除く)。
- 法務部の出社比率は20%〜30%(1〜6人)
始業・終業・昼休憩
元々9時〜17時45分が定時で、フレックスタイムも裁量労働もありません。これは在宅導入後も変わっていません。一般社員が定時を過ぎる場合は残業申請をして残業になります。
タイムレコーダーは、オフィスの場合静脈認証でシステム登録し、オフィス以外の場所ではWEB打刻です。WEB打刻は、社外のサーバに接続して社員番号とパスワードでログインして打刻登録するもので、アクセス制限はありませんから、自分のスマホでも可能です。こちらは、出張時など静脈認証が使えない時に従来から利用されていました。
出勤打刻してからちゃんと仕事してるのかとか、退勤打刻してから残業申請せずに仕事してないか、とかは見えませんので確かめようがありませんが、そこ気にするより仕事の成果物を気にしようよ、ということですかね。
出勤打刻の後どのように仕事を始めるかは、部門の運用に任されていますが、うちの場合は、仕事を始める前に、Slackの部門のチャンネルに、本日の業務予定&オフィスか在宅かを宣言することにしています。管理者としては、一通りこれらを見て、進捗の確認をしたりフォローをしたりします。
同様に、終了する場合は、その日の業務報告を簡単にSlackチャンネルに上げてもらっています。こちらも進捗の確認、残業の場合の確認など管理目的で目を通します。
昼休みに入るときと昼休み後に再開する時にも宣言してもらっています。昼休みは12時〜13時でして、あまりフレキシブルではありません(打ち合わせが入ったとかの事情で前後することは許容しています。もちろん)。
昼休みの開始終了まで宣言させるのは窮屈とか監視が厳しくて嫌という意見もありますが、どちらかというとしっかり休憩を取ってもらうことの方に主眼があります。家にいると時間を忘れて仕事を続けてしまいがちになりますので、みんなで宣言してちゃんと休もうね、です。
会議予定
定例・臨時の打合せや会議が週に10〜15くらいあります。毎日2個ずつ、というわけでもなくて、集中するときは1日会議ばかり5〜6個あったりします。全然ない日というのはほぼないのですが、1つだけとか、それもなくなっちゃった、なんてことも時にはあります。
会議の数はオフィス常勤だった頃に比べて多少減っている気はします。テキストチャットで済んでしまうことも多いので。
上述した通り、会議は全部オンライン開催です。重要会議と言われる経営会議や取締役会も含め全部です。これによって、会議の予定にかかわらず出社シフトを組むことができます。たまたま自分がオフィスの日に会議があるときは、その性質(機密性の程度)によって、自席で参加するか、会議室を取るかを決めています。自席参加は電話をしているのと同じイメージですね。
出社シフト
出社比率の調整に加え、オフィスでしかできない紙の処理なども残っていますので、月ごとに出社シフト表を作って部門のSlackチャンネルで共有しています。固有の業務の他に、オフィスならではの当番として、①郵便・社内便を総務へ取りに行くこと、それを配布すること、②ゴミ当番(フロアで順番)、③加湿器当番(冬季のみ)がありますので、出社シフト作成時に割り当てています。
全社基準に比べて法務部の出社率には余裕がありますので、一人暮らしでオフィスに定期的に出てきたい、家族の体調が不安定なのでずっと在宅を希望などの要望に応じつつ、例えば現在はレイアウト変更準備にかかっていますので、書棚や書類の整理のための出社シフトを組んだりしています。
前日までに連絡してもらえば在宅からオフィスへの切り替え・その逆も調整します。もちろん急な事情で当日というのも許容しています。全員がPCを自宅に持ち帰っている状態なので、連絡は普通にSlackで入ってきます。
こんな感じなので、人によって出社頻度はばらつきがあり、週1〜2日で多い方でしょうか。私自身は、月に2回〜週に1回くらいまで幅があります。しばらくいかなくていいや、と思うと整理で見てもらいたいものがあるので来てくださいと呼び出されたりします。
1日の仕事の進め方
誰がどっちにいるのか様々であることから、オフィスでも自宅でも仕事の進め方は変わりありません。休憩がてら家事をする、とか、小腹が空いたので何か作って食べる、などという適当なことがオフィスではできないくらいでしょうか。
上述したように、家の場合は仕事開始前にWEB打刻し、Slackを起動して朝の挨拶をします。私自身は業務内容の宣言はしておらず、今日はどっちにいる、という点と、ちょっとした天候についての呟きを入れているくらいです。そして、みなさんが次々書き込んでくる業務予定を眺めて気になるところがあったら返信します。
共有のサイボウズガルーンの予定を見て会議予定を確認してからメールをチェックします。これは従前から変わっていません。
ガルーンとは別に、自分のGoogleカレンダーに自分の手元作業を含めた予定を入れており、それをたすくまに取り込んでいるので、それに沿って業務を実行します。これも従前通り。会社にいるときは、たすくまへ音声入力ができないのでPCからPushbulletでテキストを飛ばしていますが、家だと適宜コメントは音声入力しています。
Pushbullet - Your devices working better together
自分で作業中もSlackは開いたままで、部門のチャンネルに書き込みがあれば確認し、DMが来れば確認します。ちょっと声をかける代わりにメンションを飛ばす形になっているので、Slackで依頼されたことをサーバのファイルを見に行って確認したり、サイボウズのワークフロー上で承認ボタンを押したりします。承認行為は承認すればわかるのですが、見落としもありますので、Slackで必ず依頼することにしてあります。Slackすら見落としてリマインドメッセージをもらうこともありますが(苦笑)。
この業務態勢になってからは、時に突然Slackコールが入る(内線電話のつもりなんだろうなと思いますが)ことがあったのですが、いつも対応できるとは限らないことから、今では事前に「今通話できますか?」といったテキストメッセージが入ることが普通になりました。(偉い人を除く)
人によって通話とテキストの使い方はまちまちのようで、私はほぼテキストオンリーですが、相手によってテキストで始まったものでも通話を希望されることはちょくちょくあります。その方が話が早いと思っている場合、あまり文字に残したくない場合でしょうかね。
こうした一対一の通話は電話と同様に行われている印象ですし、グループ通話も簡単なので、似たようなノリですぐに通話で打ち合わせということもよくあるようです(私自身は予定されないアドホックな通話打ち合わせはほとんどないんですが)。
予定する打ち合わせにしても、以前よりも出張や外出が減り、移動がなくなっているので予定が合わせやすくなっている結果、予定が直近(本日・明日など)に入ることが増えています。これは社内に限らず、外部の弁護士さんも同様で、捕まえやすくなったため、すぐに打ち合わせしてすぐに動き出すことが普通になりました。スピード感上がっています。
また、これまで出張・外出していたセミナーや会合も、オンライン開催がデフォルトになり、移動がなくなったので気軽に申し込みができるようになりました。おかげで聴講数も増えています。WEBセミナーの受講は圧倒的に自宅の方がやりやすいので、出社シフトを考えるときにはオフィスに当たらないように調整しています。
以上のように、Slackを中心に、確認・承認・打合せ・会議・セミナーを挟みながら、予定していた自分のやりたい作業を進める毎日です。Slackでの依頼事項は割り込みになるわけですが、その量や頻度は日によってまちまちです。また、オフィスで「ちょっといいですか」と頻繁に声をかけられるよりもまとめて処理はできるので、自分で進めている仕事の効率がいちいち下がらないというメリットはあります。
自分の手元で進めたいものというのは、大抵は何かを整理してまとめる、という系統なので、割り込みやノイズがない自宅の方が捗ります。一方で、手元に印刷して確かめるということができない(自宅のプリンタへの接続は許容されていないし、そもそも私の環境は仮想デスクトップなので無理)ため、オフィスに行くとなんだかひたすら印刷している気がします。なければないで済んでしまうところ、プリンタがあるんなら印刷して眺めた方が楽だったりするんですよね。
そんな感じで、圧倒的に対面が少ない状態がデフォルトで過ごしているので、先週のように複数人の人に一度似合うと情報量のいつもとの落差が大きすぎてキャパオーバーになるんだな、と思ったことでした。