天職の舞台裏

天職と思って日々仕事をしてますが、その舞台裏で色々考えていること、あるいは水面下でジタバタしてることを書いています。

構造と骨子

先週の続きで、たとえを考える際に注目する構造と骨子の話。

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感想ツイートで、構造と骨子は同じ意味ですか?と問いかけたところ、

ほぼ同じ意味で使っています。構造は、構造のことで、骨子は、それを構成する部品たち、くらいのニュアンスでしょうか。

という答えを頂きました。ほとんどであるなら、その違いはどこにあるのでしょう?

ということで、今週のWRMでは、違いについて考えることをエッセイの中で取り上げて頂きました。ここでは、まず辞書を確認するところから始められています。持ってこられていたのはgoo辞書ですが、辞書コレクターの私としては一つでは物足りません(笑)。他のものもあわせて引き比べてみました。

大辞泉(goo辞書) 大辞林 広辞苑
構造1 一つのものを作り上げている部分部分の材料の組み合わせ方。また、そのようにして組み合わせてできたもの。仕組み。 全体を形作っている種々の材料による各部分の組み合わせ。作りや仕組み。 いくつかの材料を組み合わせてこしらえられたもの。また、そのしくみ。くみたて。
構造2 物事を成り立たせている各要素の機能的な関連。また、そのようにして成り立っているものの全体。 さまざまな要素が相互に関連しあって作り上げている総体。また、各要素の相互関係。 全体の構成する諸要素の、互いの対立や矛盾、また依存の関係などの総称。
骨子 全体を構成するうえでの重要な部分。要点。眼目。 物事の骨組みとなる主要な事柄。眼目。要点。 中心。要点。眼目。
眼目 ある物事の最も重要な点 物事のたいせつな点。主要な目的。要点。主眼。 物事の肝心なところ。主眼。要点。
要点 物事の中心となるところ。重要な点。 物事の中心となる大切な点。重要なポイント。 肝心な箇所。大切なところ。

実は、goo辞書の「骨子」の意味は、私的には多少しっくりこなかったところがあります。骨子が重要な「部分」であるというところです。部分?部分なのかあれ?と思ったのですね。全体の中の主要な点や事柄、要素ではあるだろうけれど、それは部分なのかというと結構引っ掛かりを感じます。ということで、骨子がの定義に出てきた眼目とか要点も併せて引いてみました。

そして、骨子といった場合には、重要なところを取り出して考えるわけですが、それらを個別に独立して考えているだけではなく、相互の関係もある程度考えているのではないかと思います。例えば、類義語に「構成要素」という言葉が考えられますが、「構成要素」とした場合には、「要素」であるため、それらの相互の関係は考えない、独立個別に取り扱うように思います。対して、「骨子」とした場合には、「骨子」全体で一つのまとまった意味があって欲しい。

というように、相互の関連をある程度考慮している点で、骨子と構造は似た意味を持つことになるのかな、と。関連の方に重きを置いて考えると「構造」になり、要素の方に重きを置いて考えると「骨子」になるのかもしれません。文脈によっては相互に置き換えが可能そうです。

今週のWRMの知的生産エッセイを読んで勝手に自分で考えたことでした。