天職の舞台裏

天職と思って日々仕事をしてますが、その舞台裏で色々考えていること、あるいは水面下でジタバタしてることを書いています。

相変わらず4月は佳境

株主総会の運営統括職を任されて8年目。ずいぶん長くなりましたし、直接動かしている法務のメンバーは経験を積むために入れ替えをしているので誰よりも私が長い状況です(実務の柱にしようと目論んでいた部下が5年目になって、さすがにもう外れたいと言われてしまい、今年で最終の予定。残念。)。

基本的には毎年同じ時期に同じことをやるわけですが、当然ながら完全に同じではなく、新しい試みもあるし、法改正への対応もあります。私以外のメンバーは入れ替えもありますし、他部門の担当者も全員が同じということはまずありません。ここ数年はコロナが大きく影響し、その状況如何でかなり変わってもきました。

ということで、毎年あまり負荷がかからないように、平常運転で回せるように、準備できるところは準備して、反省点は申し送りして、を繰り返しています。が、完全に部門内でコントロールできるところは少ないこともあって、毎年追われる感じになってしまいます。

昨年は、どうもバランスが崩れて自分のリソースがやられておりました。これはどちらかというと、通常進行している総会周りに加えてそれ以外の自分の事情が乗っかってきていてその処理がうまくいかなかったせいだと思います。

backstage.senri4000.com

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昨年の総会状況については、上記の間に一度まとめています。

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この記事の中で、さらに以前の記事を引用している以下の6つが総会関係のお仕事です。

  1. 2月3月あたりから情報が見えてくる参考書類の作成
  2. 決算の進行とともに情報が揃ってきて数字が固まると一気に詰める必要がある計算書類等の作成(→監査役:現在は監査等委員会へ)
  3. 図表や任意記載を整えて招集通知の形にする
  4. 事業報告のスライド作成
  5. 議長シナリオ作成
  6. 招集取締役会準備

昨年の上記記事に書いていたような新しい試み(機関設計の変更・電子提供措置の開始)系は今年はありません。

昨年アクセス通知オンリーで走ったら後からトップにどやされた関係で今年は世の中の流れに逆らってフルセットに戻しましたが、戻したわけなので招集通知系はさほど変化はなし(というか一昨年と昨年を参照すればまあよし)。

プチ新しいところでは、証券代行さんが新規に株主総会ポータルを作ったと言い出したのが昨年の総会準備の最中で、そんなの今言われてもな、とお断りしたのを今年は導入することに決めた、というところでしょうか。印刷会社のスマート招集通知と証券代行のスマート行使を別々に採用するより全部ポータルの中で完結できるのは強いよな〜、と思いつつ、一旦採用してみます、の今年です。

そんな中、一点誤算だったのは、1の参考書類の作成でして、上記には2〜3月あたりから見えてくる、と書いていますが、今年は(退任予定の方はあるものの)体制自体はあまり変更しないと聞いていたところ、3月になっても4月になっても検討中が終わらなくて、

決議は最遅でいつまでにすればいいですか?

などと言われる始末。いや、決議は招集取締役会でいいですが、それでは印刷が間に合いませんので、内定は1ヶ月前にはしていただかないと、、。などとトップとの間で攻防が。

幸にして?その辺りの一次情報が入りやすくはなっていますので、検討中でまだ内定していない段階から部下には極秘で共有し、原稿の作成を進めてもらっておりました(絶対間に合わない。取りやめになったら無駄は諦めるつもりで見切り発車)。今週になってようやく内定が固まってホッとしつつこれで完成か?というのに自信が持てない状況です。

毎年恒例の全体読合せがGW真っ最中の5月初めに予定されておりまして、そこまでには内部で読合せして固めてわかりやすい漏れや誤りがないようにしよう、というのは昨年と同様です。読合せすると発見事項があり、その修正をやってまた読合せをして、と回すので、やっぱり4月は毎週数時間読合せに費やしています。どうやら私が入る部分だけじゃなくて担当者でさらに読合せや打ち合わせをガンガンやっており、時々Teams内のメッセージのやり取りに返信すると、「今通話できますか?」と呼ばれることが何度かありました。佳境だわ。。

そして、少し穴になりやすいのは、法務としては「招集通知の作成」が一番大きなところで、この完成を目指して情報を収集して進めています。作成ツールは印刷会社が提供しているWEBベースのものです。なので、法務担当の目線はどうしてもこの「招集通知」に集中してしまう。

とはいえ、招集通知は、狭義の招集通知、株主総会参考書類、添付資料(事業報告・計算書類・連結計算書類)で構成されており、招集通知として完成するためには添付資料である事業報告・計算書類・連結計算書類について監査を受けて監査報告をもらう必要があります。また、この監査対象になる計算書類・連結計算書類は、招集通知で株主用に作っているもの(参考用に前年対比の形)とは異なります。

事業報告は、何度か試行錯誤した後、現在は、招集通知作成ツールで作ったものをそのままA4出力して「決算報告書」の一部にしており、監査対象書類として監査等委員会に提出しますし、確定したものを取締役会の承認に回します。

この部分が、どうしても複雑らしく、何度やっても色々な人に飲み込んでもらえない。加えて、監査等委員会では、株主総会の議案の監査も行うため、参考書類も事前にお渡しする必要があり、時期が被るのと結局それって招集通知だよね?という気がするせいか、峻別して考えるのが難しい模様。

今年は去年と変わるところは一つもないので大丈夫だと思っていたら、監査等委員に招集通知データをそのまま送られてしまい、オイオイ〜となって、決算報告書に作り替え作業(経理が提供してくるエクセル(計算書類)やワード(注記)のPDFと招集通知ツールから出力するPDFを結合して頁付け)をドタバタと行い、なんとか連休前に滑り込み完成させました。

なんかな〜詰めが甘いんだよな、と思いつつ、この部分で、やり方が変遷しており、そしていつも作成が佳境なので私自身が結局引き受けてしまってきたりしたのでノウハウが定着してないんだよな、との反省も。申し送りしても細かいので引き出されないまま毎年終わりを迎えている気がします。

ひとまず2まで完了、3の図表作成依頼をかけたところなので、今後は弁護士などの外部確認やら全体読合せを行なって修正かけて完成に持ち込むステージです。もうひと頑張り5月の招集取締役会まで走ります(この翌日が校了日)。

あ、まだ取締役会の資料の準備が途中。これも昨年は部下にやってもらったのですが、なんだか今年はさっぱり余裕がないのでまた手元に戻ってきております。あれ?