1996年から2001年まで、夫の海外出向により、モントリオール・カナダに住んでいました。
往時の銀行口座運用
滞在開始からしばらくして近隣の支店で銀行口座を作り、後にカナダドル払い用のAmerican Expressのクレジットカードも作りました。最初の頃は日本のクレジットカードで賄っていたように思います。現地の運転免許証の取得(日本の免許証をもとにしたもの)の前後関係はよく覚えていません。パスポートを持ち歩くのは躊躇われるし、普段のIDは運転免許証にしていた気はするのですが。
日本の銀行で個人用途の口座を作る場合、共同名義での口座を作ることはできないと思いますが(銀行によるのかもしれませんが少なくとも一般的ではなさそう)、カナダでは夫婦名義の口座を作成するのはごく普通のことで、生活用途の共同名義口座を作り、ここに夫の現地給与が振り込まれ、そこから小切手を発行し、キャッシュカードをそれぞれが持ち、デビットカードとしても使う形でした。
当時からキャッシュレスはそこそこ進行していて、デビットカードの普及率が高く、クレジットカードが使えないお店でもデビットカードは使えることが多く、100円ショップに相当する1$ショップなどでもデビットカードを使っていた覚えがあります。スーパーマーケットや小売店舗もクレジットカードが使えないところはデビットカードをよく使っていました。
そして、この、キャッシュカード兼デビットカードは、口座番号とは別のカード番号が発行されていて、これは個人単位でした。
当時の日本の銀行ではまだ始まっていなかった(在カナダ中に開始したような気がしますが)オンラインバンキングがあり、小切手を切ることもありつつも振込の手続きも便利に使っていたような覚えがあります。日本のように口座引き落としが一般的でなく、電気代・水道代などの払い込みも請求書が来る、確認して請求額の小切手を郵送する、というのが通常でした。
このように、当初作った共同名義の口座は小切手が発行できる普通預金の口座だったのですが、当時の金利が割と高かったこともあり、投資口座を併設しまして、そこで元本保証型のInvestment Certificateというのを購入しました。1年単位で満期になり、元本と利息を再投資するタイプのもので、途中何回か買い増ししたような気がします。
で、この投資口座は全く使うことはなく、帰国を迎えたのですが、口座を全部閉めて日本に送金して為替換算するのがいいのかどうかその当時は判断しかねるところがあり(その後全くカナダに来ないのか、息子たちも含めて、さっぱりわからなかった)、いったん判断を先送りして登録住所だけ日本の住所に変更し、あとはそのまま残してきました。
帰国後の放置プレイが響く
よく考えれば、オンラインバンキングをやっていたわけですから、そのまま継続して時々口座の残高を見にいくとかやっておけばよかったのですが、カナダドル口座の中身をいじる必要が全くなかったのですっかり放置してしまい、年に数回届く口座明細を見るだけで年月が経過していきました。途中何度か休眠口座扱いになる警告が来て、電話したりした気がしますが、それも記憶の彼方です。
そして今年になって、メール(登録メアドが生きていてよかった。夫の登録は会社アドレスのため届いていなかった模様)と郵送で、あなたたちの口座は9年間動きがないので3月15日までに対処しないとカナダ中銀に口座を移行しますよ!という警告が届いたのでした。よくよくメールを見返したら、同趣旨のメールは去年も届いてました。面倒がって先送りしたものと思われます(全然記憶がないけど)。
その対処方法が4つ挙げられていまして、
- オンラインバンキングでReactivate処理をする
- 口座の資金を動かす
- 支店の窓口で対応してもらう
- 専用電話番号に電話する
まずオンラインバンキングをトライしましたが、パスワードが不明になっていてよくわからない(キャッシュカードが最近の整理で手元にあったのがほとんど奇跡的)。パスワードリセットをしようとしたところ、認証用のPINコードを送るか電話を受けるかの選択となり、登録電話番号が固定電話だったのでテキストを送ることができず、おまけに電話番号の桁数が多い(国際電話だから?)せいで電話がかかってこない。。。
ということで、1番は玉砕。2はそもそもオンラインバンキングができないんだから無理だよね、と思い込んでおりましたが、後から思ったことには、口座番号はわかっているので、外国送金で少額送ってしまうというてはあったのかもしれません。
3はカナダ国内の支店に行けるくらいなら休眠になってないよ。。
ということで、残りは4の電話しかありません。1回目は夫が、2回目は一緒に電話にトライしましたが、まず早口の自動音声でこちらが入力ミスをすると切断されてしまうという恐ろしい仕様でして、いやはや日本の自動音声通話ってなんて親切なんだろうと思いました。もう一度聞きたい方は〜なんて全く用意されていないんですもん。
そこで3回目、なんとか人が出てくれることを期待して、時差を計算して(すでに覚えていませんでした。冬時間は14時間の差があります)、Eastern Timeの午前9時ごろにトライ。あれ?前回と違う〜、と思っていたら、人が出てくれました(感涙)。最近二人ともさっぱり英語を使っていない中、それでもなんとか訴えまして、電話の趣旨を理解してもらいましたが、この電話ではReactivateの手続きはできないので、支店の担当者とアポを取れと言われ、え〜となったんですが(こちらは日本ですが。支店には行けませんが、と)、いやいや昨今のこの状況ですから、WEB会議のアポでした。よかった。時差も考慮してもらえ、先方時間の午後6時半、こちらの朝8時半にアポ設定。メールでリンクを送ります、担当者はあなたの口座がある支店のジェナさんです!と言われたものの、かなり不安でした。とりあえず、アポイントの確認メールはちゃんと届きまして、ドキドキしながら当日を迎えることに。
そして、かなり焦ったのは、上記のアポの中で本人確認をすると言われたのですが、日本のマイナンバーカードや運転免許証はダメでしょうから、パスポートしかないわけですが、私のパスポート、拠点2に移動させてしまいましたよ!(そしてそれに気がついたのがもうアポの直前で、とってくる暇がなかった)共同名義口座ですから、とりあえず夫のパスポートだけ準備(彼のキャッシュカードは手元に残ってないんですが)。
支店の担当者とWEB面談
支店の担当者からは前日に確認メールが、当日にWebexのリンクが送られてきました。Webexなのか〜!!と内心ちょっと心配に。WEB会議全盛のここ3年ほどですが、Webexって欧米で先行していたシステムって感じであまり日本だと使用しているケースが少なくて、使用経験が数回しかありません。夫は名前を聞いたことすらなかったです。。
実際にリンクを踏むと、アプリをDLするように指示があり、そのままDLしてインストールし、会議には無事に参加できたのですが、画面シェア機能を中で使おうとしたらMacの環境設定で変更をかけねばならず、それには再起動が必要となり、結局会議中には使えなかったのでした。案の定だよ〜と思った。Zoomにしてくれればよかったのに!!
それはともかく、WEB会議自体はすんなり進みました。やっぱり相手の顔が見えている、こちらの顔も向こうに見えているというのは電話とは格段に差がありますね。
これまでの経緯をこちらからざっと説明し、オンラインバンキングが多分登録している電話番号のせいでうまくいかなかったことを伝えました。すると、我々の口座の登録情報を向こうで確認しながらプロファイルの確認のためにいくつかの質問をされました。
- 今は日本に住んでいるということだけど、なぜこの銀行口座を作ったの?(あなたの支店のすぐそばの会社に勤めていて、近所に住んでいたから)
- 今も同じ会社に勤務しているの?(数ヶ月前にリタイヤした)
- (私に向かって)あなたもリタイヤ?(まだ働いている。日本のメーカーに勤務している)
- 今後再びカナダに来る予定はある?(具体的な予定はないけど、将来また行きたい・住みたいと思っている)
ここで、パスポート番号を聞かれたので、夫の番号を伝えると共に私のパスポートは手元にないことを伝えたところ、今日のところは1人分だけで十分という話になり、かなりホッとしました。ここまでの確認で概ね本人確認はOKとなったようで、reactivate処理をその場でやってもらえました(目的の第一は達成された〜万歳)。
ついで、登録されているメールアドレスの変更(夫分)、電話番号を固定電話から二人それぞれの携帯番号に変更してもらいました。
さらに、ここからオンラインバンキングにトライすることになり、上記した画面シェアをしながらやりましょう、って言われたのですが、それは叶わず、MacBookでWEB通話しながらiPad Airでオンラインバンキングにログインを試み、今どういう表示になっているかを読み上げる、というなんとも原始的な?方法になりました。パスワードリセットを再試行したのですが、何度か試行したせいか先に進まなくなってしまい、電話するようにという画面指示が出たので断念し、仮パスワードを発行してもらって通話で伝えてもらい、それを使って仮ログインを実行することになりました。
ここでなんとかログインに成功し(万歳)、秘密の質問を3つ設定、口座残高が見られるようになったことを確認して、パスワードの変更をかけて終了しました。
た、助かった〜ログインできるようになった〜。
この先この資金をどうするかはまだ計画できていませんが、放置だけはしないようにしようと決意したのでした。ああ大変だった。