私の書籍購入は、基本が電子で、避けられない場合だけ紙の本を買う、で落ち着いています。
まだ電子書籍が一般化しておらず、自前で裁断してスキャンしていた頃からすると手間要らずになったものですが、一般書では相当割合が紙の本と同時に電子版が出るようになっているのに比べて専門書はその割合がだいぶ低くなり、電子版が出ていても固定レイアウトである割合が高いように思います(体感値なので実際のところは不明ですが)。
私の電子書籍読書は基本がiPad Air(11インチ)で、机に置いて読む時は横置き、ベッドに寝転がって読む時は縦置きにしていることが多いです。11インチモデルなのは持ち運びの便と読みやすさの両立要請から来ていて、運ばないなら13インチの方が雑誌だって読みやすいのでしょうが、外出時の供にしている関係上、そうもいかない。

で、固定レイアウトの電子書籍は、ページの構成を固定したいのだろうと思います。見開きで配置している構造を崩したくない。そして、新書版ならともかく専門書に多いA5判(148×210)の見開きは、11インチの画面で開くと私にとっては文字が小さすぎます。そもそも、電子書籍で読む大きなメリットの1つに自分が読みやすい文字の大きさに設定できることがあるわけで、それができない固定レイアウトは電子書籍の最大のメリットを殺してしまっているわけで、意味がない。。
そういえば、レイアウトの固定が必須なのは漫画もそうですね。私は(往時より少なくなったけど)そこそこ漫画も読みますが、雑誌じゃなくてコミックです。コミックの判型は新書相当で、作品によるのでしょうが、見開きで読まないと読書体験が減じられる場合はそう多くないように思いますので、基本はiPadを縦置きで読んでいます。稀に横置き見開きで読むこともありますが(この判型ならギリギリそれでも行ける)、文字が大きい方が読みやすいので(ああ老眼)、原寸より大きい縦置き表示の方が好みです。
専門書が固定レイアウトなのは他の事情もありそうで、というのも、一般書に分類されているポピュラーサイエンス系の本などは、固定じゃなくてリフロータイプで用意されていることが多いからです。図表が多い場合も、ページ内に差し込んだり別ページに流したりして対応されている。図だけ拡大して読めばそれで済むようにされている(新書も同様ですね)。
想定読者数が少ないからのコスト面の制約かな〜となんとなく想像します。
ともあれ。出版社側の事情の理解はともかく、こうした電子版がなかったり電子版が提供されていても私的には役に立たない場合どうするか、という話ですよ。
昨日は祝日で、演奏会に行きましたので、その前に書店に寄りました。目的は、note記事で興味を持った本を実際に見てみたい、というもの。
効率化観点ではあまりAIを使っていないので興味を持ったという文脈です。また、これを部下に紹介したら、LegalScapeに同旨の本があると紹介されましたので、そちらも見てみたい。いえ、当然LegalScapeですからその場で読めるんですが、これが固定レイアウトで大変読み辛く、元書籍を見たくなったんですよ。iPadはともかくPC画面でPDFの書籍や長い文書を読むのって辛いです。。
で、書店で検索したところ、どちらも近い棚に配列されてありまして(どっちも1冊在庫であって幸い)、パラパラ見てやっぱり書籍の方が見やすいわ〜となって購入することにしました。ついでに、近隣の書籍をザッピングしてさらに2冊ほどピックアップ。一応その場で電子版がないか確かめましたが、やっぱりそれも固定レイアウトでしたからプンスカなって紙で買うことにしました。これから演奏会なのに重い。。
これを書きつつ、なんで専門書って電子版も固定レイアウトなのかGeminiに聞いてみたところ、↓のように言われました。
複雑なレイアウトの再現コスト
専門書には、数式、複雑な表、図表、注釈(脚注や割注)が多用されます。分数や行列、積分記号などが重なる複雑な数式をリフローで正しく表示させるには、高度なコーディング(MathMLなど)が必要です。閲覧環境によって表示が崩れるリスクを避けるため、画像として固定する判断がなされがちです。
「右図参照」といった記述がある場合、リフローで図とテキストが離れてしまうと理解を妨げます。専門書では情報の配置自体に意味があることが多く、それを保持するために固定版が選ばれます。「ページ番号」という情報の重要性
学術・専門分野では、引用や論文作成において「どのページの何行目に書いてあるか」が極めて重要です。リフロー型はデバイスの設定でページ送りが変わってしまうため、伝統的な引用ルール(ページ指定)と相性が良くありません。固定レイアウトであれば、紙の書籍と完全にページを一致させられるため、教育現場や研究の場での混乱を防げます。制作工程とコストの壁
多くの専門書は、依然として「紙の書籍」を前提に DTP(組版ソフト)で制作されています。紙用のデータをリフロー型のEPUB形式に変換するには、構造をタグ付けし直す膨大な手作業が発生します。発行部数が限られる専門書では、その追加コストを回収するのが難しいという経営判断が働きます。また、リフロー化すると、あらゆる文字サイズや端末で「誤変換や表示崩れがないか」を確認するプロセスが必要になり、編集者の負担が激増します。権利関係の複雑さ
専門書は図版や写真の引用が多く、それらの著作権者から「電子版での利用」や「トリミング・改変(リフローによる意図しないレイアウト変更)」の許諾を得るのが難しいケースがあります。
コストの面が大きそうだなやっぱり〜などと思いつつ、昔は一般書だってそういう構造だったのだから、今後ゆるゆると専門書も変わっていくといいなぁ、と思いました。
それはともかく、紙の方が一覧性に優れているのも確かで、参考書として使うときはその方が良かったりもします。今回購入した本がそうかというとちょっとズレていて、一読して脳内マップの解像度を上げておけばいい系統なんで残念なんですけどね(そういう場合は別に電子書籍で良い)。
それも含めて、一旦読み終わったら昔ながらに自炊して後で検索できるようにしつつ、書棚のスペース削減に努めることにしましょう(読み終わると関心がなくなって放置しがちなのでそれはやめたい)。
ということで購入した本たち。どの程度拠点間移動に持ち歩くのかも悩ましいな。



