天職の舞台裏

天職と思って日々仕事をしてますが、その舞台裏で色々考えていること、あるいは水面下でジタバタしてることを書いています。

指示に沿ったアウトプットを出す

私が説明者であるけれども、資料を作るのは部下に任せるということが多いです。その理由は以下の記事で述べた通りで、主にはちゃんと資料が作れるようになっておいてもらわないと困るから。

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プレゼンの形の資料でなくても、説明の場・説得の場に持ち込むための材料を揃えて欲しい、という指示を部下に出すこともあります。ここでは資料の形までは求めないけど材料としての整え方は求めたい。でないと説明に詰まる。

しかし、冒頭の記事に書いた通りで、中々この資料や指示の芯の部分が通じていないと思うことが多いです。最近も2例あったので、書き付けておこうと思います。

金額計算は何のため?

料金交渉をしています。値上げ要求が来た、それは正当で受け入れていいものなのか?が判断を仰ぐ事項です。分解すると以下のようになるかな、と思いますが、それを考えつつの交渉自体は先方との間ですでに済んでいます。今は社内の上層部にOKをもらいたいステージ。交渉自体は私が主導していますが、部下も2人同席しています。

判断材料

判断のために揃える材料としては、①これまでの料金がどうだっのか(過去の推移)、②その過去の料金が決まっていた背景(当時の判断基準も含めて)、③値上げを受け入れるとしたらその理由はどういうものか(ここは、複数種類欲しい。それによって、受け入れ方もパターンがいくつかできるはず)、④受け入れるパターンによって今後の支出に対するインパクトはどの程度か。料金交渉の話ではありますが、取引条件の交渉って、大体こんな構図になるのでは、と思います。

①は実績数値なので出すことはできるはず、なんですが、これが他部門から引き継いだ業務で引き継ぎ資料がしっかりしていない(よくある話ではある)ため、数字が全然足らなくて分からんという状況。まあそれは今から取り返すのは難しいし取り返すのにリソース突っ込む類の話でもないからスルー力で乗り切る方向になる。ここ頑張るところじゃないからね、とは念押すんだけど、一応項目としては考えたいので何度も登場させてしまうからその度になんとか頑張ろうという方向に傾かせてしまい、そうじゃない〜と引っ張り直すこと多し。そこは頑張る前に反論してくれよ。

②の背景事情って大事だと思うんですが、これが残っていないことが多いのが当社の特徴だとも言えるよな、という達観?を持っております。本当に分からん。人が変わってるとさっぱりです。もう分からないところは想像で埋めるしかないんですが(先方も担当は変わってるので分からないですね〜になることが多い)。今回については、よく分からんですがこんな感じではないかと思いますと補って持っていったらまさかの社長が覚えていて「こうだったと思います」と言われてびっくりしたというおまけ付きでした。余談ですけど。

③ここの理由づけが一番決め手になります。先方当方の事情や世の中の趨勢、これまでの関係をどの程度考慮するのか、今後はどのくらい期待したいのか、ここで無理をさせると後々どう響くのか、逆にこちらが受け入れることで貸しを作れたりするのか。想像力が要りますし、実務だけやっているとあんまりここに関心は出てこない。そんなこと考えても実務は動かないので考えるだけリソース無駄遣い的なところもありますからね。でも上の判断を仰ぐには、ここ大事なので、想像できるようにはなっておきたい。そうじゃないと想定外の方向から何かが飛んできて自分の仕事を直撃される羽目になったりしますからね。そうなってからだと後戻りできなくて痛いよ。

以上の3点で、大体の方向性は決まってきます。④のインパクトで結論がひっくり返るのって、よっぽどそのインパクトが大きい場合だけ。大きすぎるものはそもそもこんな担当者レベルでの料金交渉にはならないことが多い(もっとレベルが上がる)。とはいえ、インパクトを押さえずに判断するのはあり得ないので、おまけ的にであっても数字は計算してつけておく必要があります。ここだけ前面に出すと逆に失敗するので要注意で、「大した金額の増加ではありません」とか最初にやって失敗するケースは山ほどあります。「金額じゃないよ」なのです。

インパクトの計算

ここで、同席していた部下の一人に指示をしたのが、インパクトの計算です。①〜③は揃えてあって、あと、数字だけが足りていない。大体この程度の影響です、と添えられるようにしておきたいだけのものです。おそらくちゃんとストーリー立てて説明ができれば、そこに触れなくても済むはずのもの、でも、話が「ところでどのくらいなんだっけ?」と言われたらちゃんとその場で答えられるようにはしておく必要がある。特に、細かい数字じゃなくて、規模感を把握して塊に直して説明できる、これに対しての対価はこの程度、こっちはこの程度、動くのはここだけ、とかいう感じにしたいの。

今受け入れようとしている形で進んだ場合、昨年と比べて今年はどのくらいの増加になるのか?が問いです。(本当は、一昨年からの2年推移にしたい。でも1昨年の数字がないのでそこは目を瞑る。瞑ったら、案の定突っ込まれたけど「すみませんそこは持っていなくて」で逃げた。逃げてそう問題になるところではないし、あとで持ってきて、とも言われなかった。当然だ。)

最初に出てきたのは、結論の数字だけ。「〇〇万円の増加です。」・・・・どこがどう効いてそうなるのよ??と聞いたら、一気に1件1件の数字の計算と積み上げのところまで落ちてしまい、全体像が掴めなくなりました。間はないんかい。。パラメータがいくつかあり、値上げの影響だけに絞れないので難しそうではありましたが、そんなの割り切って仮定すればいいだけじゃん?(仮定が難しいんだな、と後から思いました。ごめんなさい割り切り得意なので割り切れない人の気持ち?が想像できないのかも。)

そうじゃなくて、これが関係のない部分もあるでしょ?この支払いは、いくつかの種類に分けられるよね?その塊ごとの規模かんはこの程度で、今回の値上げはこことここに影響して、それぞれどのくらいで、全体ではこんな感じになります、大体、という結論にはできないの?と詰めたところ、やり直します、と言われたので待ちました。今日中にやりますというから、2時間くらいで出てくるのか、と思ったのだけど、出てこない。出てこない。出てこない。

深夜残業させたいわけじゃなかったんですが。。。。

指示が良くなかったのか、端折り方が見えなかったのか、結局時間がかかった原因はよく分からず。あんまり細かい計算のところまで私自身が手を突っ込むのもなぁと思って省略したのが良くなかったのかもしれない(エクセル計算の苦手な人たちは、エクセルの作り方もあまり上手じゃないので指示によって組み替えるのを難しい形で表を組んでしまう傾向があるのよね。。。)。

元々のエクセルを自分でやらなかったのが敗因か?とも思うのだけど、いやそれだと全ての基礎データ作りと構造を私がやらないと成立しなくなってしまうので、それはないよな、で、解決手段はまだ見つかっておりません。

結果、出てきたものではやっぱり足らなくて、ここをこうまとめて、マトリックスにしたら見えるよね?を足して整えました。が、それがどの程度大きな意味を持つのかは通じていなかったのかもしれません。難しいです。

選ぶ基準を差し出すための資料

株主総会関係で、来年の運営方法を変えようと検討していて、調査を多方面にかけてもらいました。それを整理して、軸を立てて、それだったらこっちがいいよね、と取締役会で選べる形に持っていくのが目的です。

私は調査自体には全く関与していなくて、調査結果の詳細から、そのメリットデメリットを聞き出し、だとするとこういう感じかなぁ、というのを自分の中では判断軸として作っていましたが、どれを重視するのかは判断者によって変わるでしょう。その重視する項目を見えるようにするためには、抽象的な文言じゃなくて、これを取ったら、具体的にはこういうことが起こる、というのが見える形にしてまとめる必要があります。

作ってくれた資料は、3つを取り上げて比較はしてくれており、利点弱点も入っているんだけど、「So What?」に見えてしまう。「ふ〜ん」で終わってしまう。これを当社に持ってきた場合に、どこにどう効くのかまでが分からない。

関与する人の話、責任の話、移動させるかどうかの話、丸投げできるかどうか、ノウハウが溜められるかどうか、それが重要なのかそうじゃないのか、ずっと続けられる仕組みなのかそうでないのか、お試しでやってみればいい話なのかどうなのか。色々な点があり得、その中のどれが決め手になるのか分からない。実務ではこの辺が嫌だな、とか、いいな、もあると思うのでそれは上げておいたほうがいい(上が決めることだと思って出さない人も多いのだけど、どっちでもいいやと思ってる時にはそういう材料もあった方がすんなり決まったりする)。

この辺は、判断する人たちが何を見るのかが想像つかないと難しいのだろうな、とは思います。「これでは選べないから」と修正指示を出した時に「え、これに何を足せばいいですか?」という反応だったもんね。

ともあれ、私がこれでは説明しにくいから、と補強してもらって、取締役会にかけました。

結果、思わぬ方向に転んでびっくりになりましたよ(この2択かと思ってたら、残りの選択肢が有望という結論になった)。何が決め手なんだ?と思ったけれど、あまりそこは追及せず、次回はその選択肢の中での比較検討ができるように調査を広げることになりました。説明自体はうまくいったと思います(だから選ぶことができて進捗した)。

芯の部分

どちらも、作成者としては指示に沿ったアウトプットを出しているつもりなのですが、こちらはそれでは満たされていないと評価しています。

それは指示の肝心な点・芯が届いていないということだと思うんですが、どうやったら伝わるのか、目的を伝えてはいるんだけど、それだけでは伝わらない。何が足りていないのか、具体例の積み重ねだけでも伝わっていかないようなので(繰り返しているんですよねぇ)、抽象と具体の行き来が必要なんだろうな、と思います。あまり個人の資質には帰結させたくないので、試行錯誤を続けたいと思います。